【TV朝鮮】(アンカー)

 韓国中央選挙管理委員会の採用不正行為が監査院の監査で明らかになっていますが、今度は選管の幹部がキャリア採用過程で女性差別と受け止められても仕方のない発言をしていたことが分かりました。実質的なナンバー2とされる事務次長が人事担当者に「女性が多い」と指摘したそうですが、当の本人は娘の縁故採用疑惑で辞任しています。チャ・ジョンスン記者が独自取材しました。

 (記者リポート)

 監査院は2021年、市・道の選管のキャリア採用過程を調査していた際、中央選管の実質的ナンバー2とされている事務次長が人事担当者に対し、男女の割合に関して言及していたことを把握しました。

 人事担当者のメッセージには「事務次長は女性の割合が高いことを心配している」「女性が多いと事務次長にまた叱られた」と書かれています。

 当時、事務次長としてこの発言をした朴賛鎮(パク・チャンジン)元事務総長は、自身の娘を縁故採用したとの疑惑が持たれている張本人です。

 2022年1月、光州市南区庁に勤めていた娘が全羅南道選管にキャリア採用される際の最終決裁者でした。その翌年、「パパ・チャンス(父親のコネ)」疑惑が浮上すると、「道義的責任を取る」として辞任しました。

 (朴賛鎮氏=当時の選管事務総長、2023年=)

 「国民の目線で同意しにくい部分がありますが、法と規則、選挙管理公務員規則など、そうした部分によって…」

 朴賛鎮氏の娘をはじめとする幹部の子女5人は2023年7月に業務排除措置されましたが、昨年の総選挙前に復帰して現在も在職中です。

 国家公務員法は公務員任用時に性別や宗教を理由とした差別を禁止しており、人事革新処(省庁の一つ)が2017年に関連指針を改正して以降は「ブラインド採用」が行われています。

 しかし、選管は制度の趣旨とは反対に、私生活・金銭取引・病気の有無まで事前調査し、面接委員に提供していたことが明らかになりました。

 監査院は朴賛鎮氏について、重い懲戒処分の対象ではあるものの既に辞任しているため、人事資料を通知するとの処分を下しました。TV朝鮮、チャ・ジョンスンがお伝えしました。

(2025年3月4日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)

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