▲グラフィック=イ・ジニョン ▲グラフィック=イ・ジニョン

 2月11日、米ハーバード大学経営大学院の経営革新授業で2年目の学生約70人がCJオリーブヤングについて討論を行った。同校の教授陣が昨年訪韓し、オリーブヤングの役員や従業員らと会合の場を持つなどして、18ページの分量の教材をまとめた。教材のタイトルは「オリーブヤング:ビューティー革新の創出(Olive Young: Formulating Beauty Innovation)」だった。

【表】韓国コスメ「オリーブヤング」の競争力

 ハーバード大学経営大学院の学生は2年間で約500件のケーススタディーを行う。オリーブヤングのケースのように授業に採択された教材は、ハーバードが発刊する世界的権威の経営ジャーナル「ハーバード・ビジネス・レビュー」に掲載される。

 2月16日、本紙が教材の要約本を検討した結果、ハーバード経営大学院は通常「MD」と呼ばれる商品企画者に注目した。MDはいわゆる「甲」の位置(優越した地位)に立っている。韓国国内の化粧品市場で絶対的な影響力を持つオリーブヤングのMDなら、良いブランドを安く入店させるのが本業務かもしれない。だが、ハーバード大学の教材には「中小化粧品ブランドが研究・開発(R&D)、マーケティング、製品開発の段階でオリーブヤングのMDの支援を受ける」と書かれてある。最新トレンドを読み抜き、新しい製品を開発し、マーケティングするというのは化粧品業者の固有業務だが、これをオリーブヤングのMDが共に受け持っているというのだ。教材には「CJのイ・ジェヒョン会長は『流通会社は共生基盤の長期的パートナーシップを最優先しなければならない』という確固たる信念があった」という内容も盛り込まれていた。

 教材執筆陣は「オリーブヤングは1350カ所の売り場だけでなく、ネットを通じた販売で確固とした存在感を確保することに成功した」と評価した。その根拠として、韓国の20-30代の女性の90%が加入し、1500万人の会員数を誇るメンバーシップ・プログラムを挙げた。ハーバードは、オリーブヤングが2018年に売り場を都心の物流倉庫として活用し、業界で初めて3時間以内に配送できるよう工夫したことについて「業界内に新しい革新を提示した」と評価している。

 ハーバード大学は、オリーブヤングがブランド別に陳列する従来の方法から脱却し、スキンケアやヘアケアなどに分けて陳列したことにも注目した。教材では「製品を探す手間をできるだけ省き、互いに比較できるようにした」と評価した。

 2014年、CJオリーブヤングで年間売上100億ウォン(約10億5000万円)を突破したブランドは六つに過ぎなかったが、昨年は100個にまで成長した。オリーブヤングの関係者は「グローバル市場でもKビューティー・ブランドを支援する成長ブースターとしての役割を果たす」とし「今年はハーバード経営大学院と協業し、Kビューティー関連プログラムを追加で実行する案についても検討している」と今後の計画を語った。

石南埈(ソク・ナムジュン)記者

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