裁判
3時間15分で全て終了するほど複雑ではなかった韓国監査院長の弾劾審判を69日先送りした憲法裁

憲法裁判所が12日、崔載海(チェ・ジェへ)監査院長弾劾審判の最初の弁論をわずか3時間で締めくくり、弁論手続きを終えた。憲法裁は、裁判官評議を経て言い渡しの日付けを追って通知することとした。昨年12月5日に野党主導で可決された崔院長の弾劾訴追が憲法裁で受理されてから、69日が経過している。法曹界からは「弁論をわずか1日で終える弾劾事件を、野党が通過させ、憲法裁はこんな事件をずるずる引き延ばした」という批判が出た。
この日の弁論は3時間15分行われ、証拠調べと証人尋問まで全て進んだ。憲法裁は「記録を総合してみると、この日尋問を行った2人のほかに証人は必要ない」として国会側の証人申請を全て棄却した後、弁論を終結した。崔院長は最終陳述で「政治的対立の中で弾劾審判が行われ、長期間にわたり職務が停止されて残念」と述べた。
民主党は、文在寅(ムン・ジェイン)政権時代の各種の政策に対する標的監査などを理由に、監査院長の弾劾訴追案を史上初めて国会で通過させた。当初から、民主党の政治的な弾劾訴追は無理だったという指摘があった。主審の金炯枓(キム・ヒョンドゥ)裁判官も、準備手続きで「訴追事由が明確に特定されたとは見なし難い」と指摘した。部長判事出身のある弁護士は「公職者の罷免を決定する弾劾審判が弁論たった1回で終わるのは、それだけ訴追事由が微弱だったという意味」と語った。
法曹界からは「民主党が要件にも合わない弾劾を乱発したにもかかわらず、憲法裁が審理を遅らせた」という指摘も出た。法曹界の関係者は「これまで3回行われた準備手続きも1時間ほどしか行われないほどで、複雑ではない事件なのに、憲法裁が時間を引き延ばしたことで崔院長の職務が2カ月以上も停止された」と批判した。
パク・ヘヨン記者