経済総合
韓国の24年成長率2.0% 10~12月期は0.1%にとどまる
【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)が23日発表した2024年10~12月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は前期比0.1%増加した。24年通年の成長率は2.0%で、前年(1.4%)よりは高いが、昨年11月に韓銀が予想した2.2%を0.2ポイント下回った。
四半期ベースの成長率は23年1~3月期から24年1~3月期まで5四半期連続でプラス成長を維持したが、同年4~6月期にはマイナス0.2%に下落した。
韓銀と政府は当時、1~3月期に大幅に成長(1.3%増)した反動によるものと説明したが、7~9月期(0.1%増)の上昇幅は小さく、10~12月期も昨年11月の韓銀の予想(0.5%増)を大幅に下回る0.1%増にとどまった。
韓銀は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の「非常戒厳」宣言などに伴う消費・建設景気の委縮を主な原因と説明しているが、0.4ポイントに上る予想値との差が政治の不確実性によるものか、当初の韓銀の見通しが過度に楽観的だったのかを巡って議論を呼びそうだ。
昨年10~12月期の成長率を部門別にみると、民間消費は衣類・靴など準耐久財と医療・教育などサービスを中心に前期比0.2%増加した。政府消費も健康保険など社会保障の現物給付の影響で0.5%伸び、設備投資も半導体製造装置など機械類が好調で1.6%成長した。
一方、建設投資は建物と土木のいずれも振るわず3.2%減少した。
輸出は半導体などIT(情報技術)を中心に0.3%増加し、輸入は自動車・原油を中心に0.1%減少した。
昨年10~12月期のGDPに最も寄与した項目は設備投資(0.2ポイント増)で、民間消費(0.1ポイント増)、政府消費(0.1ポイント増)、輸出から輸入を差し引いた純輸出(0.1ポイント増)も成長率を押し上げた。反対に建設投資はGDPを0.5ポイント押し下げた。
経済活動別では製造業(0.1%)とサービス業(0.3%)が成長したが、農林漁業(マイナス3.9%)と電気・ガス・水道業(マイナス2.9%)、建設業(マイナス3.5%)は後退した。
昨年10~12月期の実質国内総所得(GDI)は前期比0.6%増で、GDP成長率(0.1%)を上回った。