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韓国捜査機関 史上初の現職大統領拘束=戒厳宣言から43日
【ソウル聯合ニュース】韓国の独立捜査機関「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」は15日午前、内乱などの疑いで尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領を拘束した。
韓国で現職大統領が拘束されるのは憲政史上初めて。
公捜処は尹大統領を取り調べ、48時間以内に逮捕状を請求する見通しだ。
公捜処は同日午前10時33分、大統領公邸で尹大統領の拘束令状を執行し、身柄を確保した。尹大統領を乗せた車両は同10時52分ごろ、同処がある政府果川庁舎に到着した。
尹大統領は昨年12月3日に違法な「非常戒厳」を宣言し、戒厳解除の議決を防ぐため武装した戒厳軍を投入して国会を封鎖した疑いが持たれている。尹大統領は当時、発砲命令を出し、2回目の戒厳宣言にも言及したことが関係者への取り調べで判明した。また、令状なしで国会議長や最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表、与党「国民の党」の韓東勲(ハン・ドンフン)代表(当時)ら政界の要人10人と中央選挙管理委員会の職員を拘束しようした疑いもある。
尹大統領は警告のため非常戒厳を宣言しただけで、秩序維持のため少数の兵力を投入したとして容疑を全面的に否認している。
尹大統領は先月18日と25日、29日の公捜処の出頭要請に応じなかった。公捜処は同30日、拘束令状を請求。ソウル西部地裁は「正当な理由なく出頭要請に応じない恐れがあり、罪を犯したと疑われる相当(妥当)な理由がある」として、有効期限1週間の拘束令状を発付した。
公捜処は今月3日、拘束令状の執行を試みたが、大統領警護処が厳しく抵抗し、執行に失敗した。同処は7日、再び拘束令状の発付を受け、この日大統領公邸で令状を執行した。