▲写真=UTOIMAGE

 中国のポータルサイト「網易(NetEase)」に今月5日、中国中部・湖北省孝感市で撮影されたという1本の動画が投稿された。

 動画には、障害者のふりをした1人の男性が詐欺を働く準備を始める様子がそのまま映っている。出勤(?)した男性はまず、場所を確保すると四つのタイヤがついた台車のようなものに座る。そして靴を脱ぐと、持参した袋に入れて靴を隠してしまう。

 男性は袋に入っていた多数の小銭を器に移し、まるで既に人々が小銭を施したかのように見せかけた。さらに、周囲の人々の同情を誘うために、寒い中で靴下を脱ぎ、ズボンをまくり上げてふくらはぎをあらわにした。

 人々が行き交う中で堂々と「変装」を完了させた男性は、準備してきた松葉づえをつきながら台車に乗って移動し、物乞いを始めた。目撃者によると、通行人は男性にだいたい10-20元(約215円-430円)、多い人で50元を恵んでいたという。

 このあきれた行動はここで終わりではなかった。男性は現金を持っていない人々からも施しが受けられるよう、決済用QRコードがプリントされた表示板まで準備するという用意周到ぶりだった。

 動画の撮影者は「男性が履いていた靴はかなり高そうだったし、着ていた服も決して安物ではなかった。善良な人々をだましてカネを集める姿は衝撃的だった」と話した。

 この動画に対しては、ネットでも「善意を悪用した詐欺行為で、不愉快だ」との反応が見られた。問題の男性に対する批判や処罰を求める声が相次ぎ、「今後は物乞いを見掛けても絶対に何も出さない」と不信感をあらわにする人もいた。また「本当に救いの手が必要な人は政府が支援すべき」というコメントも見られた。

ヒョン・ソンヨン記者

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