経済総合
3泊の予定を5泊に延長してトランプ、マスク両氏と会った新世界G会長「米要人らは韓国の状況に関心…『韓国は底力のある国』と伝えた」
韓国の小売業大手・新世界グループの鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)会長は22日、「ドナルド・トランプ・ジュニア氏の紹介で、多くの(米国の)要人に会った。彼らは韓国の状況に関心を持っていた」「(民間の架け橋役について)ビジネスをしている立場から、任された場所で頑張ろうと思う」と述べた。
これは、鄭溶鎮会長が同日午後、米国出張を終えて帰国・到着した仁川国際空港で、記者団に対し語ったものだ。鄭溶鎮会長はドナルド・トランプ次期大統領の長男であるトランプ・ジュニア氏の招待で米国に行ってきた。今月20日(現地時間)にはトランプ氏に会って食事をし、会話を交わした。先月の大統領選挙勝利後、トランプ氏が対面した韓国の各界関係者は鄭溶鎮会長が初めてだという。
鄭溶鎮会長は、電気自動車(EV)メーカー・米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)とも今回の出張で会った。これについて、鄭溶鎮会長は「短いあいさつを交わした程度」と説明した。「マスク氏は韓国の状況に関心を持っているか」という質問には「関心がなかった」と答えた。鄭溶鎮会長はテスラの韓国人顧客第1号だ。マスク氏は来年1月に発足する第2次トランプ政権の政府外助言機関「政府効率化省(DOGE=ドージ)」共同トップに起用された。マスク氏は今回の大統領選挙で莫大(ばくだい)な資金を支援し、トランプ氏当選の立役者になった。
鄭溶鎮会長は「トランプ氏との具体的な対話内容は明らかにできない」「事業的な話はここですることではなさそうだ」と述べ、米国事業拡大計画に関する質問は一蹴した。
また、「トランプ・ジュニア氏の招待で今回出張することになり、同氏が大勢の方々を紹介してくださったので、滞在中に深く語り合い、交流できた」「米国の方々も韓国の状況について関心を持って見ている。『韓国は底力のある国だから信じて待っていてほしい。我々は速やかに正常(な状態)に戻る』と話した」と述べた。
鄭溶鎮会長は16日、トランプ氏の別荘がある米フロリダ州マールアラーゴ・リゾートに到着し、トランプ氏の長男であるトランプ・ジュニア氏と食事をするなど、共に時間を過ごした。同会長は当初、3泊4日間滞在する予定だったが、5泊6日間に延長された。同会長がマールアラーゴを訪れたのは今回が2回目だ。
鄭溶鎮会長は、マールアラーゴ滞在中、トランプ・ジュニア氏を通じて米国の各界関係者を数人紹介されたという。
このため、一部には、鄭溶鎮会長が来年1月20日にトランプ氏の大統領就任式に出席するとの見方もある。同会長側は、韓国政府が使節団を構成するなら、出席する方向で検討しているという。同会長は「就任式は特に連絡をもらっていないが、韓国政府使節団が構成され次第、出席要請があれば喜んで応じる考えがある」と語った。
仁川=チェ・ヒョジョン記者