▲写真=UTOIMAGE

 性的関係を目的に15歳少女の人身売買を行った疑いのあるエボ・モラレス元ボリビア大統領の逮捕状が出た。

 英紙ガーディアンが17日に報じた。それによるとボリビアのサンドラ・グティエレス検事はモラレス元大統領の逮捕状について「今年10月にすでに出ていた」と明らかにした。

 グティエレス検事は「モラレス元大統領が居住するコチャバンバはコカ(コカインの原料)栽培者の保護を受けており、逮捕状を執行する際に警察官が危険となる恐れがあるため今も執行できていない」と伝えた。逮捕状は6カ月間有効だという。

 検察の捜査によると、被害者は15歳だった2015年に当時の両親によりモラレス元大統領の「青少年団体」に送られた。検察は「両親は政治的な地位を高める目的で娘を送った」とにらんでいる。

 被害者は翌2016年に子供を生んだが、その子の父親はモラレス元大統領と主張している。

 モラレス元大統領は一連の容疑を否定し「自らの大統領選出馬を妨害する目的の現政権による政治攻撃」と主張している。

 モラレス元大統領は自らのX(旧ツイッター)に「ルイス・アルセ大統領は私を『戦利品』として米国に引き渡すため『法的戦争』に加担している」とした上で「中南米の多くの左派大統領たちと同じく、私の犯罪もでっち上げられた」「彼らは推定無罪という憲法の原則を尊重せず、法的、政治的に私を非難し攻撃を続けている」などと指摘した。

 モラレス元大統領は2005年、ボリビアの伝統的な栽培物であるコカの農場主であると同時に先住民族(アイマラ族)として初めて大統領に就任した。モラレス元大統領は09年と14年の大統領選挙でも当選したが、19年は不正選挙疑惑が浮上する中で落選し、海外に亡命した。20年の大統領選挙で当選した同じ党所属のアルセ大統領の支援で帰国したが、政治的復活を模索する中で2人は仲たがいした。

キム・ガヨン記者

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