【TV朝鮮】(アンカー)

 非常戒厳令事態の捜査がすでに山を迎えつつあります。検察は電光石火のごとく金竜顕(キム・ヨンヒョン)元国防部(省に相当)長官の逮捕状を請求してこれを確保し、警察は竜山の韓国大統領府に直接狙いを定めました。いずれの捜査機関も捜査のスピードを重視しており、特別検事が任命される前から起訴にまで至りそうですが、国家捜査本部特別捜査団が「被疑者、大統領・尹錫悦(ユン・ソンニョル)」と記載された令状を手に大統領府の家宅捜索を開始した状況からお伝えします。大統領府警護処は今日はセキュリティーを理由に捜査に協力せず、一部の資料だけを提出したようですが、今後も2回目、3回目の要求が続きそうです。尹大統領に対する強制捜査が今後も続けば、いかなる状況になるか予想はさらに難しくなりそうです。まずシン・ユマン記者がお伝えします。

(記者リポート)

 警察の捜査官らが青い箱を車に積み込んでいます。

 国家捜査本部非常戒厳特別捜査団は午前11時45分ごろ、竜山の大統領府に対する家宅捜索を開始しました。

 しかし敷地内に入る前から8時間にわたり警護処と激しいやりとりが続きました。

 最終的に一部の資料だけを任意提出の形で確保しました。

 キム・グンマン/警察特別捜査団総警(日本の警視正に相当)

 「確保を目指した資料のうちごく一部に相当するもののみ提出を受けました。非常に遺憾と考えています」

 当初警察は非常戒厳令宣布前に国務会議が開かれた会場、警護処、合同参謀本部地下の指揮室などの家宅捜索を行う計画でした。

 令状には被疑者として尹錫悦大統領の名前が記載されていました。

 最終的には令状に記載された期限の日没となり家宅捜索には至りませんでした。

 国政壟断(ろうだん、利益を独占すること)事件(朴槿恵〈パク・クンヘ〉政権時)当時も特別検事は青瓦台(韓国大統領府)の家宅捜索を試みましたが、敷地内には入れず任意提出の形で資料だけを受け取りました。

 警察は金竜顕元長官の「秘話フォン」を確保するため国防部の家宅捜索令状も追加で申請しています。

 非常戒厳令当時、鍵となる人物たちはセキュリティー機能が強化された「秘話フォン」を使っていましたが、警察はその存在を把握しておらず、最初の家宅捜索では確保に失敗しました。TV朝鮮、シン・ユマンがお伝えしました。

(2024年12月12日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)

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