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弾劾案採決の終了せず待機 退席した与党に投票呼びかけ=韓国国会
【ソウル聯合ニュース】韓国の禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長は7日の本会議で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾訴追案の採決を前に退場した与党「国民の力」に対し、戻ってきて投票するよう呼びかけ、終了宣言をせずに議場で待機している。
国民の力は本会議前、尹大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る疑惑を政府から独立した特別検察官に捜査させるための特別法案と尹大統領の弾劾案を否決させるとの党の方針を決めた。同党は特別法案の採決には参加したが、弾劾案の採決時は安哲秀(アン・チョルス)議員を除く全議員が議場を退席した。
その後、同党の金睿智(キム・イェジ)議員、金相旭(キム・サンウク)議員が議場に戻り、計3人が投票。野党・無所属議員192人と合わせ、在籍議員(300人)のうち195人が午後7時までに投票を終えた。
弾劾案は在籍議員の3分の2である200人以上が賛成すれば可決される。出席議員が200人に満たない場合は定足数不足で投票が成立せず、弾劾案は廃案となる。
禹議長は投票終了宣言をせず、与党議員が議場に戻ってくるのを待つため、本会議を開いたまま待機することを決めた。禹氏は「投票に参加しない姿を国民が、世界がどのように見るだろうか。歴史の評価が怖くないのか」と訴えた。
尹大統領による3日の「非常戒厳」宣言は憲法違反だとして最大野党「共に民主党」を含む野党6党が提出した弾劾案は5日午前0時48分に本会議で報告された。関連法は弾劾訴追案が国会本会議で報告されてから24時間以降、72時間以内に採決を行うと定めており、8日午前0時48分まで採決が可能だ。