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「恥ずかしくないのか」 共に民主の女性スポークスパーソン、銃口をつかんで戒厳軍に抵抗
【NEWSIS】尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が宣布した「非常戒厳」がわずか6時間で解除される中、4日午前4時22分付けで、投入されていた兵力が本来の所属部隊に復帰した。
尹大統領は3日夜、ソウル竜山の大統領室で緊急ブリーフィングを開いた後、「非常戒厳を通じ、亡国の奈落に落ちている自由大韓民国を再建し、守り抜く」として非常戒厳を宣布した。
戒厳軍が国会本庁舎に突入する際の動画を見ると、戒厳軍は防弾帽とマスク、防弾チョッキなどを着用している。特殊戦仕様に現代化されたK1機関短銃などで武装し、一部は夜間用の暗視スコープも所持していた。
国会本会議場の内外では、戒厳軍の進入を阻止するために国会職員や当直者などが事務室の家具や棚などで入口をふさいだ。国会の職員らは消火器を噴射するなどして戒厳軍の本会議場進入を阻止した。
このとき、韓国最大野党「共に民主党」の安貴リョン(アン・グィリョン)スポークスパーソンが、戒厳軍兵士が持っていた銃の銃口を素手でつかみ「恥ずかしくないのか」と叫ぶ様子がカメラに捉えられた。これに対し戒厳軍は安スポークスパーソンに銃口を向けるような様子を見せた。
戒厳軍は国会のガラス窓を破って建物内に進入し、消火器を噴射して棚などで入口をふさいでいた国会の補佐陣と衝突した。
4日午前1時を過ぎたころ、国会に集まった国会議員190人が満場一致で非常戒厳解除要求決議案を可決し、戒厳令の宣布が法的な有効性を失うと、戒厳軍は国会の敷地から退出した。
その後、尹大統領が宣布から6時間で非常戒厳の解除を決めたため、投入されていた軍の兵力は午前4時22分付けで本来の所属部隊に復帰した。
韓国憲法第77条5項には「国会が在職議員の過半数による賛成で戒厳の解除を要求した場合には、大統領はこれを解除しなければならない」と定められている。
イ・ウンジェ記者