韓国の環境団体が「日本による福島の放射能汚染水放出を禁止してほしい」として提起した訴訟で、原告敗訴の判決が確定した。

　韓国大法院（最高裁判所に相当）民事1部は先月28日、釜山地域の環境団体メンバーら16人が提起した汚染水放出禁止請求訴訟の上告審で、「審理不続行棄却」の決定を下した。

　審理不続行棄却とは、大法院が審理を行わずに訴訟を棄却する制度だ。

　　今回の棄却により、今年7月に釜山高裁が下した「我が国の裁判所は今回の訴訟に対する国際裁判の管轄権があるとは見なせない」という原告敗訴の判決が確定した。

　二審の裁判では、日本にある東京電力の施設に対する検証や鑑定が難しいことに加え、判決の実効性もないと判断し、原告の控訴を棄却した。

　一審の裁判を行った釜山地裁も「原告の請求は、ロンドン条約及び議定書など当裁判所の裁判規範となり得ない条約に起因しており、訴えの利益がなく不適法だ」と判断した。

ユ・ジェミン記者