▲イラスト=UTOIMAGE

 米国のアメリカンフットボールNFLのスタジアムで、選手に向かって手を伸ばした少年が観客席の下に転落する危険な瞬間がカメラに捉えられた。幸い、観客席の下にいた選手がこの少年を受け止め、少年は大けがをせずに済んだという。米CNNなどが27日(現地時間)、報じた。

 報道によると、このヒヤリとする事故は24日、ノースカロライナ州シャーロットのバンク・オブ・アメリカ・スタジアムで発生。この時スタジアムではカンザスシティ・チーフスとカロライナ・パンサーズが対戦していた。試合は30-27でチーフスが勝利した。

 試合終了後、チーフスの選手たちは応援してくれた観衆にあいさつするために観客席に近づいた。

 そのとき、一人の少年が選手を近くで見ようと観客席の最前列に移動。少年は柵のない部分まで移動したところ、バランスを失って転落した。CNNによると、観客席の高さはグラウンドから3メートルあるという。少年は頭から落下したため大きな事故につながる恐れもあった。

 しかし幸い、大事故にはならなかった。ちょうど観客席の下にいたチーフスのディフェンス、ターショーン・ウォートン選手(26)が素早く少年をキャッチし、地面に落ちないよう抱き抱えたのだ。ウォートン選手は少年をキャッチした後、少年を抱え上げて観客席に戻した。この一部始終が映った動画はSNS(交流サイト)で拡散されて話題になった。

 ウォートン選手は当時の状況について「自然な反応だった」「いつもスタジアムを後にする時に観客席にグローブを投げ入れるのだけど、その日は僕の名前が聞こえたような気がした。その時、子どもが落ちてくるのが見えた」と話した。さらに「子どもが地面に強くたたき付けられないようにしなければならなかった。子どもの背中をつかんで観客席に押し戻した」と話した。

 スタジアム側は「このような事故が起きたということは認識している。全ての観客の安全とセキュリティーは重要だ」とした上で「全ての試合が終わった後、我々はスタジアムの全てのプロセスを再点検する予定」と説明した。

キム・ガヨン記者

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