▲李昌洙ソウル中央地検長が今月18日、ソウル市汝矣島の韓国国会法制司法委員会で開かれたソウル高検・ソウル中央地検などに対する国政監査であいさつをしているところ。/写真=李徳勲(イ・ドクフン)記者

 韓国の進歩(革新)系最大野党「共に民主党」が、来月初めにソウル中央地検の李昌洙(イ・チャンス)地検長と趙相元(チョ・サンウォン)第4次長、崔宰勲(チェ・ジェフン)反腐敗捜査2部長を弾劾すると予告したことに対し、中央地検の部長検事らが共同声明を出して反発した。

 中央地検の部長検事33人全員は27日、検察の内部ネットワークである「e-pros」に声明を載せ「三権分立という憲法の精神を没却する弾劾を即刻中止すべき」と要求した。前日、中央地検の指揮部に当たる次長検事らが「検事に対する違憲的、乱用的弾劾の試みは必ず中止されるべき」と声明を出したのに続き、部長検事らもこの動きに加わったのだ。

 中央地検の部長検事らは、民主党の弾劾の試みについて「憲法の基本価値を毀損(きそん)し、法治主義を形骸化する違憲・違法的試み」「検察内部の指揮システムを無力化し、その本質的機能を正面から侵害するもの」だと評した。その上で「国家機関の運営が無力化され、本質的な機能侵害が明らかに予見されるにもかかわらず弾劾手続きを強行するのは、三権分立という憲法の精神を没却するもので、即刻中止されるべき」と主張した。

 前日には朴勝煥(パク・スンファン)第1次長とコン・ボンスク第2次長、李成植(イ・ソンシク)第3次長がe-prosに「弾劾事由がなく、憲法裁判所で棄却することが十分に予想される状況で弾劾f手続きを強行するのは、公職者の職務を停止させようとすることを主眼にするものと見なさざるを得ない」と指摘した。続いて「最近およそ1年の間に検事12人に対する弾劾の試みがあった」「捜査の内容や結果が気に入らないからといって事件を担当した検事らに対する弾劾の試みを続けるのは、誰が見ても弾劾権限の無分別な乱用かつ、弾劾制度を耐え難いほど軽い存在へ転落させるものと映ることは避けられない」と強調した。

 先に民主党は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る「ドイツ・モータース株価操作疑惑」に「嫌疑なし」の処分を下したという理由で、李地検長と趙次長検事、崔部長に対する弾劾案を来月2日に国会本会議に報告し、4日に票決したいという計画を明らかにした。

 現政権発足後、民主党はアン・ドンワン、孫俊成(ソン・ジュンソン)、李廷燮(イ・ジョンソプ)、李喜東(イ・ヒドン)、林泓錫(イム・ホンソク)、朴庠勇(パク・サンヨン)、厳熙竣(オム・ヒジュン)、姜白信(カン・ベクシン)、金泳喆(キム・ヨンチョル)検事の合わせて9人に対して弾劾案を発議した。このうち李喜東・林泓錫検事については弾劾案を撤回し、アン・ドンワン、孫俊成・李廷燮検事の弾劾案は国会法制司法委での調査もなしに本会議ですぐに票決処理したが、憲法裁判所で棄却された。

イ・スルビ記者

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