▲写真=UTOIMAGE

 ロシア・ウクライナ戦争が始まって1000日を超える中、地上軍と戦闘用ドローン(無人機)を中心に展開していた戦闘が長距離ミサイル対決へと発展している。来年1月に任期が切れる米国のジョー・バイデン大統領は、ロシアに派兵された北朝鮮軍への対応策として、ウクライナが米国製長距離ミサイルでロシアを打撃することを今月17日に承認した。これに伴い、長距離ミサイルが実験や威嚇ではなく、実戦に次々と投入される状況になっている。ウクライナ軍は、米国の陸上戦術ミサイルシステム「ATACMS」に続いて、20日には英国が支援した長距離ミサイル「ストームシャドー」も投入してロシアをたたいた。

 英仏が1994年に共同開発した空対地巡航ミサイル「ストームシャドー」は、2003年のイラク戦争で初めて実戦投入された。11年のリビア内戦でフランス軍が親カダフィ勢力を無力化するのに使用した後、今回再び、本格的に戦場で使われた。

 西側メディアは、ストームシャドーは地中に貫入して分厚いバンカー(掩蔽壕〈えんぺいごう〉)も無力化できることから、大攻勢の際にはロシア軍の基地に少なからぬ被害を与えるだろう-との見方を示した。クルスクに派遣されて負傷したといわれる北朝鮮軍兵士も、ストームシャドーの攻撃で負傷した可能性が高い、と専門家はみている。

 ロシアのブリャンスクにある武器庫を攻撃するためウクライナが発射したATACMSは、1991年の湾岸戦争、2003年のイラク戦争で配備された後、今回再び実戦で使用された。ロシアが21日に発射した新型IRBM(中距離弾道ミサイル)「オレシュニク」は、ウクライナとの戦場を「実験場」にしたケースだ。オレシュニクについては、MIRV(複数目標弾頭)化されたIRBMの可能性が高い、と専門家はみている。核弾頭搭載のために開発されたMIRVとIRBMも、実戦で用いられるのは今回が初めてだ。

金東炫(キム・ドンヒョン)記者

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