▲石破茂首相。11月7日撮影。

 石破茂首相に対し日本国内で「日本の恥」などと批判の声が上がっている。先日アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席した石破首相は他国の首脳らに対して立て続けに失礼な振る舞いを示したというのがその理由だ。

 今月15日にペルーのリマでAPEC首脳会議が始まる直前、カナダのトルドー首相が石破首相にあいさつしようと近づいた際、石破首相は席から立ち上がらず座った状態で握手した。マレーシアのイブラヒム首相に対しても同じ態度を取った。これについて読売新聞は「(外交慣例上)本来なら新任の首相(石破首相)が先にあいさつすべきだったが、その点を事務方はしっかりと伝えていなかった」と指摘した。先月就任したばかりの石破首相はすでに数年前に就任した海外の「古参首脳」らに先にあいさつすべきであり、それが外交的にも見た目が良かったという指摘だ。

 翌日の首脳会議では最後に団体写真の撮影が行われたが、その場に石破首相の姿はなかった。石破首相は当初の予定を変えて今年9月に死去した日系のフジモリ元ペルー大統領の墓参を行ったが、直後の交通渋滞で撮影の時間に遅れたのだ。

 一方で石破首相は中国の習近平・国家主席とあいさつする際には非常に礼儀正しい態度を示したが、これも日本の世論を刺激した。15日に行われた中日首脳会談で石破首相は習首席が差し出した右手を両手で取った。外交儀礼上、首脳同士は互いに対等な立場であることを示すため双方共に右手だけで握手するのが一般的だ。

 日本国内での批判の高まりを受け日本の首相官邸は「(座って握手したことは)首脳会議前だったので外交儀礼上問題はない」「会議開始のベルが鳴る直前に各国首脳らが急いであいさつを交わすケースは珍しくない」と反論した。日本の岩屋外務大臣も「(団体写真への不参加は)各国首脳らとの関係構築に影響するとは考えない」としながらも「非常に残念だった」とコメントした。

東京=成好哲(ソン・ホチョル)支局長

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