▲SKハイニックスが21日に量産を開始した世界最高積層数・321層のNAND型フラッシュメモリ新製品。写真=SKハイニックス

 SKハイニックスが世界最高積層数である321層NAND型フラッシュメモリの量産を開始した。NAND型フラッシュメモリとは、スマートフォン・パソコンなどの電子機器やサーバーに搭載されるデータ保存用メモリ半導体だ。最近の人工知能(AI)市場拡大で高集積・高容量メモリ需要が高まり、チップを垂直に積み上げて性能と容量を高める積層技術が重要となってきている。

 SKハイニックスは21日、321層1Tb(テラビット)「4D NAND型フラッシュメモリ」の量産を開始したと発表した。昨年6月に238層4D NAND型フラッシュメモリの量産を開始したのに続き、次世代製品である300層以上のNAND型フラッシュメモリも世界で初めて量産に成功したのだ。今回の新製品は従来のものに比べてデータ速度は12%、読み出し性能は13%向上した。さらに、読み出しの消費電力は10%低下するというのがSKハイニックスの説明だ。SKハイニックスは来年上半期から321層の製品を取引先に供給する計画だ。

 NAND型フラッシュメモリ積層競争は激化している。SKハイニックスに先立ってサムスン電子は昨年4月、290層級の第9世代V-NANDの量産に成功した。米マイクロンが今年7月に発表したクライアント向けSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)には、276層の第9世代3D NANDが搭載されるという。業界では来年、サムスン電子をはじめ、SKハイニックスやマイクロンも400層台のNAND型フラッシュメモリを発売するものとみている。

イ・ヘイン記者

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