▲写真=UTOIMAGE

 スウェーデンのある閣僚が「バナナ恐怖症」で、行く先々で「バナナを片付けてほしい」と要請していたことが分かった。英国BBCなど海外メディアが19日(現地時間)、報じた。

 報道によると、先ごろスウェーデン・ジェンダー平等省のパウリナ・ブランドバーグ大臣がイベント主催者宛てに送った「バナナを片付けておいてほしい」という内容の電子メールが公開された。

 ブランドバーグ大臣の補佐陣は今年9月、同国のアンドレアス・ノルレン国会議長室に電子メールを送り「ブランドバーグ大臣はバナナに強いアレルギー反応がある」として「出席する会議場にはいかなるバナナの痕跡も残さないように」と要請した。これに対し、ノルレン議長側は、会議場にバナナを一切置かないようにすると伝え「訪問当日の朝にバナナを片付ければよいか」と確認したという。

 ブランドバーグ大臣の補佐陣はまた「バナナは建物の中にあることも許されない」というメールを送ったことがあることも分かった。ブランドバーグ大臣と昼食を共にする予定だったある政府機関関係者は「セキュリティーチームを動員し、昼食会場を安全に整理した」と伝えたという。

 ブランドバーグ大臣も2020年、X(旧ツイッター)に「世界で最も異常な恐怖症を患っている」として自身の問題を告白し、後に削除していた。

 バナナ恐怖症を発症する原因はさまざまだ。幼少期に親や先生などに食べることを強要されて腹痛や嘔吐(おうと)を経験したり、強いストレスを抱えている状況でバナナを食べたことが引き金になるケースもある。

 現地では、ブランドバーグ大臣の要求が行き過ぎだとの反応もあるが、他の閣僚や首相は支持しているという。エリザベート・スワンテソン財務大臣はSNS(交流サイト)で「政治家も一般人と同じように恐怖症を患うこともある。これが業務に影響を及ぼさないのであれば、公開的にスポットを当てる事案だろうか」とつづった。スウェーデンのウルフ・クリステション首相も14日の記者会見で「熱心に仕事をしている大臣が恐怖症が知られただけでからかわれることに当惑している」と述べた。

チェ・ヘスン記者

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