▲幼稚園教諭出身のナタリア・フラバルチュクさんがMANPADSでロシア軍のミサイルを撃墜する様子。/写真=フェイスブック

 幼稚園教諭出身のウクライナ軍人が、初めて投入された実戦でロシア軍のミサイルを撃墜した。

 18日(現地時間)にキーウ・ポストなど現地メディアが伝えたところによると、ウクライナ西部空軍司令部は、フェイスブックを通して、同部隊所属のナタリア・フラバルチュク(Natalia Hrabarchuk)さんが携帯用地対空ミサイル(MANPADS)の9K38「イグラ」を利用し、飛来するロシアの巡航ミサイルを撃墜する様子を収めた動画を公開した。

 動画を見ると、フラバルチュクさんは建物の屋上とみられる場所から、肩にかついだMANPADSで標的を照準している。フラバルチュクさんは、標的が近づいてくると姿勢を正し、すぐにミサイルを発射した。

 その場に座り込んだフラバルチュクさんは、膝を折り両手を合わせて祈るような姿を見せた。ややあって、遠方から爆発音が聞こえ、カメラの後ろで同僚がフラバルチュクさんの名前を呼びつつ「命中、命中」と叫ぶ声が響いた。

 先にロシア軍は今月17日、ウクライナに向けてミサイル120発と自爆ドローン「シャヘド」90機による攻撃を敢行した。ウクライナ空軍は、今回の攻撃でロシア軍のミサイル102発と無人機42機を撃墜したと発表した。

 このうち西部空軍司令部が撃墜を主張しているのはミサイル31発とドローン1機で、フラバルチュクさんはロシア軍の巡航ミサイルKh101を撃墜したと伝えられている。

 今回のミサイル発射はフラバルチュクさんにとって初の実戦だった。3年前まで幼稚園の教諭として働いていたフラバルチュクさんは、志願入隊して西部空軍司令部の「ハールィチ・ボルィーニ」無線技術旅団に属する対空ミサイル部隊で砲兵射手になった。

 フラバルチュクさんは「敵のミサイルが射程に入ってきたとき、わたしは全ての感情と興奮を捨てなければならなかった」とし「数百回のシミューレション訓練を経たが、ミサイルを撃墜するのは容易ではなかった。重さ18キロのランチャーを担いで良い結果を出さなければならない責任感があった」と語った。

 続いて「ミサイルを命中させて、ようやく感情があふれ出た。とても幸せ」「われわれの部隊には女性の同僚がさらに何人かいる。われわれは皆、祖国を守るために最善を尽くしている」と付け加えた。

キム・ジャア記者

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