▲尹美香(ユン・ミヒャン)元議員ニュース1

 韓国大法院(最高裁判所に相当)で14日に懲役刑が確定した尹美香(ユン・ミヒャン)元議員は国会議員の任期(2020年5月-24年5月)中、総額で6億ウォン(約6700万円)以上の歳費を受け取っていた。国会議員の報酬を意味する歳費は基本給に名節(秋夕と旧正月)休暇のボーナスなどがプラスされ、年間1億5000万ウォン(約1700万円)以上が支払われる。これに加えて議員に提供される車の維持費、ガソリン代、立法および政策開発費、公務出張費、広報・政策資料の発行費、秘書給与なども別に支払われる。これらの経費は各議員事務所が使用した後に立て替え払いされるが、年間で1億ウォン(約1100万円)ほどの予算が配当されている。

 政治資金法に定められた国会議員への後援金も受け取ることができた。後援金は年間最大で1億5000万ウォンとされ、選挙の年は最大3億ウォン(約3300万円)だが、この範囲内で政策開発、討論会開催、飲食代などに使用できる。国会議員の任期中に判決が確定していれば、その時点で議員の身分がはく奪されたため、本来なら尹美香元議員に歳費などは支払われなかったはずだが、最終審が遅れたことでこれらが尹美香元議員の手に渡ったのだ。野党のある関係者は「犯罪者に国民の血税である歳費まで支払う結果となった」と指摘した。

 尹美香元議員は任期中に複数回海外にも出張したが、それらに使われた公務出張費は全額が税金で賄われる。尹美香元議員は昨年9月に北朝鮮系団体である在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)主催の「関東大震災100周年行事」に出席するため東京を訪問したが、その際に国会事務処を通じて韓国外交部(省に相当)に文書で協力を要請した事実も明らかになった。韓国大法院から「反国家団体」の判決を受けた朝鮮総連主催の行事だったにもかかわらず、これに出席した際に在外公館から支援を受けていたのだ。尹美香元議員が今年1月に国会で開催した討論会では「平和のためなら北朝鮮の戦争観も受容」「北朝鮮の戦争は正義の戦争観」などの発言もありこれも大きな問題となった。

 尹美香元議員は同日フェイスブックで「大法院の決定により、ここ4年の努力にもかかわらず『無罪』を勝ち取ることはできなかったが、私と私の仲間たちは無罪だ」「大法院の判決は不当だ」と主張した。

チュ・ヒヨン記者

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