▲写真=UTOIMAGE

 グーグルの地図アプリ「グーグルマップ」がアップデートされ、ロシアとの戦争が続いているウクライナの秘密軍事施設の位置が公開されてしまい、ウクライナ軍事当局がグーグルに抗議した。グーグル側は「状況を改めるために努めている」と釈明した。

 ウクライナ国家安全保障・国防委員会(NSDC)の傘下にある虚偽情報対応センター(CCD)のアンドリー・コバレンコ所長は今月3日(現地時間)、通信アプリ「テレグラム」を通して「グーグルがわれわれの軍事システムの位置を表示するアップデートされた地図イメージを表示している」と指摘し「ロシアは既にこれらの写真を積極的にばらまいている」とコメントしたという。5日に「テレグラフ」「ポリティコ」などが報じた。

 コバレンコ所長は、自国のどのような軍事施設がグーグルマップ上に露出したのかについては言及しなかった。しかし、ロシアの軍事ブロガーらは既に、グーグルマップに露出したウクライナの施設はキーウ近郊の新たな防空システムだと主張し、これを撮影をした写真をシェアし始めている。

 「テレグラフ」は「ロシアのブロガーらによって公開されたグーグルマップの衛星写真は、2023年9月28日に撮影されたもので、米国製のパトリオット・ミサイルと確認された」「この施設は、以前のグーグルマップの衛星写真では見えていなかった」と伝えた。

 これに関連してウクライナ戦争を擁護するロシアのあるブロガーは、ウクライナの軍事基地が露出したと明かしたコバレンコ所長のコメントを引用しつつ、笑顔の絵文字と共に「あしたになればあなたは殺されるだろう」と書き込んであざけった。

 ただし、元ウクライナ保安局(SBU)エージェントのイバン・ストゥパク(Ivan Stupak)は「最前線は絶えず変化するのでグーグルマップは有用ではない」と、「ニューズウィーク」に伝えた。また、元NSDCチーフ・エグゼクティブのアンドリー・ジウズ(Andriy Ziuz)も「アップデートされたイメージがウクライナの軍隊に及ぼす影響は限定的だろう」と語った。

キム・ミョンジン記者

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