【メキシコ市聯合ニュース】南米の代表的な観光遺跡、マチュピチュに近いペルーのクスコが、地域の懸案の一つであるごみ問題の解決に向けて韓国の廃棄物回収・処理システムを導入することが、4日までに分かった。

 政府開発援助(ODA)実施機関の韓国国際協力団(KOICA)とクスコによると、KOICAは先月30日、廃棄物管理のマスタープランを発表し、ロードマップを提示した。

 KOICAは▼1日60トン規模の有機性廃棄物を処理できる堆肥化モデル施設の構築▼生ごみの約80%リサイクル▼環境教育館の設立▼環境意識の改善活動を通じたごみ分別の奨励――などの具体的な実行策を打ち出した。

 クスコは観光客や居住者の増加に伴って増えるごみ問題に頭を悩ませている。クスコとペルー政府の統計によると、昨年は約50万人の人口に対し、訪れた観光客は約240万人に上った。

 入場制限が行われているマチュピチュ保護区域には昨年95万5741人が訪れ、今年は入場人数の引き上げにより100万人を上回る見通しだ。

 KOICAによると、クスコでは1日に約450トンの廃棄物が排出されている。これらは大部分が埋立地に運ばれ、2021年以降に約400万トンが処理されたという。この埋立地は8カ月以内に飽和状態になると予想され、浸出水による土壌汚染が深刻な問題となっている。

 22年からクスコの廃棄物管理システムの構築と資源循環先進化事業を推進するKOICAは、50年までに「ゼロウェイスト(リサイクルの勧奨により廃棄物の焼却や埋め立てを減らす資源保護の原則)を実現するためにクスコ当局と知恵を絞っている」と説明した。

 KOICAペルー事務所のキム・ヨンウ所長は、韓国とペルーは今年6月の韓・中南米未来協力フォーラムを機に気候変動協力協定を締結したとして、「韓国政府はKOICAを通じて廃棄物問題の解決と気候変動に積極的に対応するため努力している」と強調した。

 今月中旬にペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でも「回復力のある発展のための持続可能な成長」をテーマに気候変動と環境問題の解決に向けた協力策が議論される見通しだ。

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