▲イラスト=UTOIMAGE

 女性に厳しい服装規定を強要しているイスラム国家のイランで、ある女子大学生が下着姿でキャンパスを歩き回り逮捕される事件が発生した。この女子大生は服装規定に抗議するためにこのようなことをしたというが、イラン当局は「女子大生には精神的な問題がある」と主張している。英紙インディペンデントなどの外信が2日(現地時間)に報道した。

 報道によると、このほどイランの首都テヘランのある大学の校内で、ある女子大生が下着姿で歩き回っているところを警備員に取り押さえられ、逮捕されたとのことだ。

 交流サイト(SNS)上などに拡散されている動画を見ると、この女子大生は下着だけを身につけて大学キャンパスの階段脇に座ったり、校内を歩き回ったりしている。

 報道によると、この女子大生は下着姿でデモをする前に、大学内の宗教警察から「ヒジャブをきちんと着用していなかった」という理由で暴行を受けたとのことだ。女子大生はこれに抗議するために下着姿でデモをしたという。

 大学側によると、女子大生は大学側の警備員に逮捕された後、イラン当局の治安部隊(security forces)に引き渡され、現在拘禁されている。大学側はこのような事実を伝えた上で、「調査の結果、女子大生に精神的な問題があった」と主張した。

 イランの女性は公共の場でヒジャブを着用することが義務付けられている。2022年9月にはイランの女性マサ・アミニさんがヒジャブをきちんと着用しなかったという理由で道徳警察に逮捕され、拘禁中に死亡する事件が発生した。アミニさんの死亡後、イラン全国で反政府デモが行われた。

キム・ミョンイル記者

ホーム TOP