▲8月14日午後にソウル汝矣島の国会で第22代総選挙白書特別委員会第15次全体会議が開催された。写真は会議で発言する韓国与党・国民の力総選挙白書特別委員会の趙廷訓委員長。/NEWSIS

 韓国与党・国民の力の総選挙白書特別委員会は28日、第22代総選挙惨敗の原因を分析した白書を同党最高委員会に提出し、同時にメディアに公表した。同委員会の活動期間中、一部から「公平性に問題あり」との指摘もあったが、これら一連の紆余(うよ)曲折がありながらも総選挙から201日を経て取りまとめられた白書だ。「最後の機会」と題されたこの白書は271ページからなり、選挙戦における大統領室の判断ミスなどを指摘した上で、選挙惨敗の大きな原因を「党と政府の足並みのズレ」と結論づけた。

 委員会は第1章で「党と政府の不安定な関係による国民の信頼低下」を選挙における第一の敗因と指摘した。委員会は独自に行ったアンケート調査に基づき「李鍾燮(イ・ジョンソプ)元駐オーストラリア大使と黄相武(ファン・サンム)秘書官の辞任問題(8.90点)」「ブランドバッグ問題を含む金建希(キム・ゴンヒ)夫人問題(8.51点)」「海兵隊のチェ上兵問題(8.24点)」「医学部定員増問題(8.09点)」などが選挙に影響したとした上で「これらに対する(国民の力の)積極的な対応が失敗し、総選挙の惨敗につながった」と結論づけた。選挙に悪影響を及ぼした問題のほとんどが大統領府の関連する事案だったが、韓東勲(ハン・ドンフン)代表を選挙の際に非常対策委員長に就任させた国民の力の対応ミスも大きな敗因としている。

 白書ではさらに「今なお未完成状態の公認システム」「比例代表候補者推薦問題」「勝負戦略不在(李在明〈イ・ジェミョン〉、曺国〈チョ・グク〉審判論の失敗)」「効果的な広報コンテンツの不在」「党の哲学とビジョンの不在」「汝矣島研究院の力不足」なども選挙の敗因としている。委員会が分野ごとの小委員会を立ち上げて検討した第3章でも「公認」「公約」「組織」「広報」「戦略」「汝矣島研究院」など国民の力を巡る問題が集中的に議論されたが、大統領府が関係する事案については「党と政府の関係および懸案評価」の項目でのみ短く取り上げられていた。

 委員会は白書で「総選挙直前に非常対策委員会体制が発足し、事務総長、汝矣島研究院長を含む全ての指導部が交代したため、政策の一貫性を維持できなかった」とも指摘した。7月23日の党大会で「金建希夫人メール」問題が取り上げられたが、これを徹底して議論できなかったことも党と政府の関係がギクシャクしていたためとしている。委員会の趙廷訓(チョ・ジョンフン)委員長は「今後は政権与党として党と政府の関係をどうすべきか、総選挙が大きな示唆を与えてくれた」と指摘した。ただしこの点について国民の力の韓東勲代表は「(総選挙に対する)評価は白書ではなく国民がやることだ」との考えを示した。

ヤン・ジヘ記者

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