▲24日、韓国国会外交統一委員会の国政監査に証人として出席した脱北者団体「自由北韓運動連合」の朴相学(パク・サンハク)代表が国会議員の質問に答えている様子。写真=聯合ニュース

 24日の韓国国会外交統一委員会の総合監査で、野党議員が北朝鮮向けビラ散布の違法性を追及したところ、ビラ散布を行っている脱北者団体「自由北韓運動連合」の朴相学(パク・サンハク)代表が韓国国会を北朝鮮の最高人民会議(立法府)になぞらえた。このため、野党議員たちが反発して大騒ぎとなった。

 朴相学代表は同日、外交統一委員会の総合監査に証人として出席した。韓国最大野党・共に民主党の尹厚徳(ユン・フドク)議員が質疑で、自由北韓運動連合の公式サイトに掲載されている内容を根拠に、「北朝鮮向けビラ散布が航空安全法違反なのは明白だ」と主張した。しかし、朴相学代表は「北朝鮮では違法と言えるが、私が知っている法的常識では違法ではない。2000年にソウル中央地検でも(航空安全法)の疑いが晴れた」と答えた。

 尹厚徳議員は国土交通部(省に相当)の有権解釈を根拠に、許可を受けていないビラ散布は違法だと指摘したが、朴相学代表は「大法院(最高裁判所)判決が出てはじめて違法かどうか分かるものではないだろうか。待ちなさい」と言った。これに対して尹厚徳議員が「証人は韓国国民として国内法を順守すると言ったではないか」と再度問いただすと、朴相学代表は激高した様子で「私は法廷にいるのか?」と反発した。そして、「ここは(北朝鮮の)最高人民会議なのか? 私は今、法廷に立っているのか?」と大声で叫んだ。北朝鮮の最高人民会議は、形式的には韓国の国会とほぼ同じ機能をする機関だ。

 この日、共に民主党の李在汀(イ・ジェジョン)議員や李在康(イ・ジェガン)議員ら野党議員たちが住民の安全性に対する懸念、著作権法および航空安全法違反の可能性、過去の朴相学代表の暴行容疑などを挙げるたび、朴相学代表は「侮辱するな」「しきりに指を差すな」「裁判長じゃないだろ」と反発した。また、野党議員の再三にわたる実定法違反の指摘に対し、朴相学代表は「監獄に行ってもかまわない」とも言った。朴相学代表は同日、北朝鮮向けビラ散布の意図について、「北朝鮮同胞に事実や真実を語ることが重要だと考え、2005年から北朝鮮向けにビラを送ってきた。金正恩(キム・ジョンウン=総書記)は原子爆弾よりも怖がっているようだ」と語った。北朝鮮向けビラの散布を公表する理由については「北朝鮮向けビラに対する支援を誘導するため、10回のうち1回くらい散布を公表する」と説明した。

キム・ミンソ記者

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