【ワシントン聯合ニュース】韓国の崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官は24日(現地時間)、主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席するため訪問した米ワシントンで記者会見し、「今年の成長率見通しの下振れリスクが高まった」として、経済成長率見通しを引き下げる可能性を示唆した。

 韓国の7~9月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は前期比0.1%増にとどまり、年間の成長率が政府の見通し(2.6%)に届かない可能性が高まった。

 ただ、崔氏は「10~12月期の成長率がどうであれ、潜在成長率以上に成長することは予想される」と見込んだ。経済協力開発機構(OECD)は今年の韓国経済の潜在成長率を2.0%と予測した。

 ウォン安については、「為替の決定要因はさまざま」だとして、「円安が進んだのは日本が急に競争力が低下したためではない」と指摘。「日本の競争力はすでに30年間落ちていて、今はむしろ(競争力が)良いというのに円安」とし、「短期的にはマクロ政策、中長期的には物価水準や購買力、競争力の影響を受ける」と述べた。

 中国の景気鈍化や米大統領選の不確実性により、輸出の先行きを懸念する声が出ていることに関しては、「輸出関連の不確実性が高まったのは確か」とし、「警戒心を持って対応する」と述べた。

 韓国の輸出を主導するサムスン電子の7~9月期の業績が市場の予想値を下回るなど「危機論」が浮上していることについては、「危機というのは機会もあるという意味」との考えを示した。

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