▲2024.10.21

 「尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と韓東勲(ハン・ドンフン)国民の力代表の会談は成果がないままに終わった」という指摘に対し、親尹大統領系の人物は22日、「信頼関係が崩れたのに、成果を期待できるだろうか。韓東勲代表の態度を見れば、尹大統領との1対1での会談を先に要求してきた理由の方が疑問だ」と述べた。

 当選5回のベテラン議員である権性東(クォン・ソンドン)議員は同日、TV朝鮮の公式ユーチューブで、「非常にすばらしい食材とすばらしい調理法で立派な料理を作ったとしても、客に放り投げるように出せば、食べたいという気持ちがなくなるものではないだろうか。尹大統領との会談を前にした韓東勲代表や同代表の側近の態度には残念な部分が多い」と言った。同議員はさらに、韓東勲代表が会談に先立ち、いわゆる「3大要求」(大統領室人事刷新・金建希〈キム・ゴンヒ〉夫人の活動中止・同夫人を巡る疑惑の究明協力)に公に言及し、大統領室に圧力を加える姿勢が、混乱の様相を呈している政局の解決に役立つかどうか懐疑的だとした上で、「政治的問題には公論化をすることにより解決すべき問題と、水面下の作業を通じてやるべきことがあるが、韓東勲代表が自身の意志を貫徹するには、竜山(大統領室)を尊重する姿勢を先に示すべきだったという残念な気持ちが強い」と語った。

 別の親尹大統領系ベテラン議員であるA議員も、本紙の取材に「尹大統領を説得する気持ちが韓東勲代表に本当にあったなら、水面下の説得作業をまずして、尹大統領が主導権を持って決断する形にすべきだったのに、会談前から『メディア・プレー』(メディアに対するスタンドプレー)を連発し、自身を良く見せるための事前作業にばかり没頭していた」と言った。そして、「会談直前に(最大野党)共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表との会談計画が発表されたことも、尹大統領にとっては圧力であり、侮辱だと感じられたことだろう」とも述べた。

 「金建希夫人に対する特別検事法(特検法)」を巡って韓東勲代表が尹大統領に「前回は与党議員約30名を説得して(国会)通過を阻んだが、今後状況が悪化すれば(今回も国会通過を阻止できるとは)断言できない」と話したことについても、親尹大統領系は激怒している。親尹大統領系のB議員は「金建希夫人特検法は一種の議会暴力なのに、特検法否決の先頭に立つべき与党代表が同法の『賛成派』をほう助するような姿勢を見せるのは容認できない行為だ」と言った。また別の親尹大統領系C議員は「金建希夫人特検法が通過すれば、国民の力は事実上分裂することになる。自身の政治的立場を固めるために党を共倒れ状態に追いやるのが代表の仕事か」と批判した。

ヤン・ジヘ記者

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