▲写真=UTOIMAGE

 ソフトパワーを客観的な数値で測定したところ、韓国がトップだったという国際通貨基金(IMF)の研究リポートが示された。ソフトパワーとは国家の軍事力、経済力、資源などの物理的強制力を指すハードパワーとは対極の概念で、文化・知識などに基づく影響力を指す。これまで通常は米国がトップだった。

 IMFが今月公表した研究リポート「ソフトパワー測定、新しいグローバルインデックス」の分析結果によると、2021年時点で韓国のソフトパワー指数は1.68で最も高かった。以下、日本(1.25)、ドイツ(1.18)、中国(1.17)などが続き、米国はイタリア、フランスに次いで7位だった。

 報告書は既存のソフトパワー順位測定法が主観的だとし、客観的指標で透明に測定するための指数を開発する目的で研究を進めたと説明した。報告書は66カ国について、2007年から2021年までの期間を対象に調査したが、商業性、文化、デジタル、教育、世界的影響力、制度など6つの主要項目を29の下位指標で数値化した。例えば商業性には海外投資、特許出願件数など、文化には文化輸出、世界遺産などが含まれた。資料は世界銀行、国連教育科学文化機関(ユネスコ)などが公開している統計を基にした。

 今回の研究リポートでは、韓国、日本、中国などアジア諸国の点数が高かった。韓国、日本は商業性の点数が他国に比べはるかに高いが、文化の点数は中間水準にとどまるという特徴があった。加重値が高い世界文化遺産などでイタリア(60カ所)、中国(59カ所)より点数が低かった。一方、今回の調査は各項目に加重値をどれだけ与えるかによって順位が変動するため、恣意(しい)的だとの指摘も出ている。

 今回の研究結果は、これまで主に米国がトップの座を占めた他の調査結果と対比される。国別ソフトパワー順位を語る際、最も多く引用される英コンサルティンググループ「ブランドファイナンス」の調査によると、今年の1位は米国で、韓国は昨年に続き15位だった。同社の調査は毎年約100カ国で17万人を対象に実施するアンケートに基づいている。

チェ・アリ記者

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