▲イラスト=朝鮮デザインラボ、チョン・ダウン

 過去2年間(2022・23年)に韓国で孤独死した人の半数以上は50代・60代の男性であることが判明した。また、この期間における20代の孤独死のうち、6割から7割は「自死」であることも明らかになった。

 10月17日に保健福祉部(省に相当。福祉部)は「2024年孤独死死亡者実態調査」の結果を発表した。今回の調査は、2022・23年の2年間に韓国国内で発生した孤独死について分析したものだ。

 22年の孤独死の死亡者は3559人、23年は3661人で、直近の調査である21年(3378人)よりもやや多かった。福祉部は、孤独死の死亡者数が増加した原因として、単身世帯の増加と孤独死の法的定義の拡大を挙げた。22年の調査当時、孤独死の法的定義は「一人暮らしの人が一人で臨終を迎え、一定期間が経過した後に発見された死」だったが、法改正後は「周囲の人と断絶したまま社会的孤立状態で生活していた人が臨終すること」へと範囲が広がった。

 一方、韓国の死亡者全体に占める孤独死の割合は、22年の時点で死亡者100人当たり0.95人、23年は100人当たり1.04人で、これは21年の数字(100人当たり1.06人)より減った。また、最近5年間(19-23年)の孤独死の死亡者の年平均増加率は5.6%で、実態調査を開始してからの5年間(17-21年)の年平均増加率(8.8%)より低かった。

 孤独死が多数発生している地域は京畿(22年749人、23年922人)、ソウル(678人、559人)、釜山(317人、287人)の順だった。最も少ない地域は世宗(11人、8人)だ。これは、おおむね人口が多い地域と一致している、というのが福祉部の分析だ。

 性別では男性の死亡者(23年現在で84.1%)が女性の死亡者(15.9%)より5倍以上も多かった。年齢別では、60代が最も多くて1146人、続いて50代(1097人)、40代(502人)、70代(470人)の順だった。特に50代・60代男性の孤独死は22年に54.1%、23年に53.9%を占めた。

 孤独死が最も多く発生する場所は戸建て住宅と判明した。23年現在、戸建て住宅で発生した孤独死は全体の48.1%だった。続いてマンション(21.8%)、ワンルーム・オフィステル(20.7%)、考試院(簡易宿泊施設、3.9%)、旅館(3.7%)の順だった。孤独死の第一発見者は、家族(23年現在で26.2%)よりも貸主・警備員・施設管理者(34.5%)である場合の方が多かった。

 孤独死の死亡者のうち自死者の割合は22年13.9%、23年14.1%で、21年(16.9%)よりは減少した。一方、年齢が若くなるほど、孤独死に占める自死者の割合は高くなった。22年における20代の孤独死のうち71.7%、30代の孤独死のうち51%は自死者だった。23年の場合は、それぞれ59.5%、43.4%だった。

 孤独死の死亡者全体のうち、基礎生活保障(生活保護に相当)受給者の割合は22年が39.7%、23年が41.4%だった。福祉部は「これは、経済的に脆弱(ぜいじゃく)な世帯に対する関心が必要という点と、経済的に脆弱な世帯に限って発生するものではないという点を同時に示している」とコメントした。

チョン・ヘミン記者

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