【陜川聯合ニュース】韓国南部、慶尚南道・陜川の「陜川平和の家」などの原爆被害者団体は15日、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞決定に祝意を表する声明を発表した。

 日本の植民地時代に広島や長崎へ渡り被爆した韓国被害者のうち約7割が陜川の出身とされ、現在も存命の被害者の多くが陜川で暮らしている。

 これらの団体は声明で、米国、ロシア、中国、イスラエルなどの核兵器保有国と潜在的保有国の韓国、日本に対し国連の核兵器禁止条約(TPNW)を批准するよう求めた。

 TPNWは核拡散防止条約(NPT)からさらに進んで核兵器の開発、生産、保有、使用、威嚇などを完全に禁止する条約。2017年に国連で採択され、21年1月に発効した。批准国は50カ国を超えるが、米国、中国、ロシアなどの核兵器保有国と日本や韓国など「核の傘」に入る国は参加していない。 

 声明では、被団協の活動が日本国内の被爆者だけの問題と認識されてはならないとも強調した。

 また、韓国では政府と社会の無関心の中で生きる原爆被害者2、3世の苦しみが続いているとして、世界にいる被爆者と市民社会のコミュニケーションと連帯が緊密になることを願った。

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