▲2002年9月に京畿道坡州市長湍面の都羅山駅近くの南方限界線第2通門前で開催された京義線鉄道・道路連結着工式。写真は着工を祝う慶祝列車。/聯合ニュース

 京義線と東海線周辺の南北連結道路爆破準備とみられる北朝鮮側の動きを韓国軍が14日に捕捉した。韓国軍合同参謀本部は同日「北朝鮮は京義線・東海線の道路に目隠し用のシートを設置しており、その裏で進行中の爆破準備作業を識別した」と伝えた。

 これら一連の動きは北朝鮮が主張する「韓国無人機による平壌上空侵入」と関係がありそうだ。今月3日、9日、10日に平壌上空に無人機が出現したが、これを受けて北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部は9日に南北陸路の完全断絶と要塞(ようさい)化を宣言した。北朝鮮は昨年末から南北の陸路断絶作業を進めており、今年5月から7月には京義線と東海線の鉄道も撤去した。

 同時に北朝鮮は「平壌無人機侵入」を韓国軍の仕業と既成事実化し、韓国に対して軍事報復をちらつかせるなど攻勢を強めている。同日の労働新聞は金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長の談話や国防省報道官の談話など、前日韓国に向けて出された3件の発表文を掲載した。北朝鮮は国防省報道官の談話で「再び無人機が出現した場合はこれを大韓民国の無人機と見なすと同時に、共和国に対する宣戦布告としてわれわれの判断通り行動する」と脅迫した。金与正副部長は14日にも談話を発表し「平壌無人機事件の主犯は大韓民国軍のくずどもであることを明確に把握している」と主張した。

 北朝鮮は休戦ライン周辺の砲兵部隊や重火器部隊に対し、完全射撃準備態勢を取るようすでに事前の作戦支持を出している。無人機が休戦ラインを越えた場合はこれを撃墜するということだが、これについて複数の軍事アナリストは「北朝鮮の砲弾が韓国側に落下した場合、韓国軍の対抗射撃により局地的に交戦が起こる可能性も排除できない」と指摘する。人民軍総参謀部の作戦指示もこのような状況を想定したものとみられる。

 北朝鮮が韓国に対する脅迫を強める中、韓国軍の金明秀(キム・ミョンス)合同参謀議長は同日、仁川海域防御司令部を訪れ「敵の挑発に徹底して備え、挑発が起こった場合は左顧右眄(さこうべん)せず即刻かつ強力に、最後まで膺懲(ようちょう)せよ」と指示した。韓国軍は北朝鮮に対する監視警戒と砲撃待機態勢強化の指針も下した。

朴国熙(パク・ククヒ)記者、ヤン・ジホ記者

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