▲写真=UTOIMAGE

 ロシアによる侵攻に伴う戦闘長期化で兵力不足問題に直面しているウクライナで、一部の若者たちが軍の徴兵官によって強制的に連行される様子がカメラに捉えられた。

 英テレグラフなどの外信は14日(現地時間)、徴兵官らが先週末、首都キーウのレストラン・ショッピングセンター・コンサート会場などを突然訪れ、若い男性たちを強制的に軍に編入させたと報じた。

 インターネット上に掲載されている動画を見ると、軍の徴兵官が何人かの若者たちの腕をつかんで強制的に引っ張っている。連れて行かれた若者たちは「お願いだから手を放してください」と哀願し、逃げようともがいて腕を振り払おうとしている。しかし、軍関係者らは若者たちを最後まで放さず、連行していった。この様子を撮影していた人々の中には「恥を知れ」と叫んだ人もいた。

 ウクライナは現在、25-60歳のすべての男性が軍に志願入隊でき、18-60歳の男性は出国が禁止されている。今年4月には徴集対象年齢を現行の27歳から25歳に引き下げる兵役法改正案が通過し、これに合わせて処罰も強化された。

 ウクライナの若者たちが入隊を拒否するのは、死ぬかもしれない恐怖があるためだ。報道によると、ロシアの死傷者数は公式に発表されていないが、65万人を上回るものと推定されている。ウクライナも公式データを発表していないが、専門家らは死傷者数をロシアの3分の1または4分の1とみている。

 このため、入隊対象になるウクライナの若者たちは徴兵を避けるために外出さえ控えている。公共交通機関を利用しないのはもちろん、飲食店・スーパー・週末にサッカーが行われる公園にも行っていない。英BBCは今年6月、「若者たちは徴兵官の目を避けるためにタクシーで移動し、飲食のほとんどを配達に頼っている」と報道した。

 徴集を避けるためにウクライナを脱出しようと命を懸ける男性たちもいるという。メディアによると、ウクライナ国境警備隊は「ロシアによる侵攻が始まってから今年4月までに少なくとも30人が国を脱出しようとして死亡した」と述べたが、川で水死したり、山道で凍死したりするケースが多かったとのことだ。

チョン・アイム記者

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