【TV朝鮮】(アンカー)

 文在寅(ムン・ジェイン)政権時に非武装地帯の最前方監視哨所(GP)を南北がそれぞれ11カ所ずつなくすことで合意し、破壊したかどうかを相互検証したことがありました。韓国軍は当時、「北朝鮮のGPの地下施設まで完全に破壊された」と発表していましたが、ウソでした。検証団の報告書には「北朝鮮の拒否により識別(破壊されたかどうかの確認)が制限されている」と書かれていましたが、こうした不十分な検証が文書で初めて確認されました。ユン・ドンビン記者の独自取材です。

 (記者リポート)

 文在寅政権は2018年12月、「北朝鮮のGPは地下施設まで完全に破壊された」と発表しました。

 (徐旭〈ソ・ウク〉合同参謀本部作戦本部長=当時=〈2018年12月〉)

 「地下施設は出入口部分と監視所、銃眼の連結部位が爆破されたり、埋められたりしているのを確認しました」

 しかし、当時の検証団の証言によりますと、韓国政府の発表とは全く違う内容がありました。

 「北朝鮮側は地下施設への案内を拒否した。終始一貫して回答に消極的で、疑問を解消することはできなかった」

 「韓国軍が偽装された地下空間を発見した際、北朝鮮側は『わき水だ』と言ったかと思うと、すぐに『地下水タンクだ』と言い直すなど、言い逃れようと焦っていた」というものでした。

 韓国国防部(省に相当)が当時撮影した映像にも、北朝鮮側が現場調査を回避しようとしているような様子が映っています。

 「(韓国の軍人)地下については確認することができないんですね。ひとまずは」

 「(韓国の軍人)地下構造物が(あるのか)大まかに説明してくださいますか?」

 「(北朝鮮の軍人)さっき写真見たでしょ。写真。あそこの前で」

 韓国軍は北朝鮮GPで高射銃などを撃つ銃眼が破壊されているかどうかも確認しようとしましたが、「北朝鮮側が接近を規制したり、地雷地帯だと主張したりしたため、確認できなかった」と報告したということです。

 (ユ・ヨンウォン議員=国民の力=)

 「文在寅政権のニセ平和ショー、国民に対する詐欺劇により、安保の空白(地域)がもたらされたとみなせるでしょう」

 ずさんな検証で何の欠陥もなかった韓国軍の警戒所だけを破壊し、数百億ウォン(数十億円)の復旧費用を浪費したという批判の声が出ています。TV朝鮮、ユン・ドンビンがお伝えしました。

(2024年10月7日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)

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