【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が、北朝鮮は核強国の絶対的力を確保したとし、韓米が北朝鮮の主権を侵害しようとするなら「核兵器を含むあらゆる攻撃力を動員する」と威嚇した。また、韓国の「国軍の日」(10月1日)記念式典の演説で北朝鮮の核に対し強い警告を発した尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領を「尹錫悦傀儡(かいらい)」と呼び、「核を保有している国の前で軍事力による圧倒的な対応に言及したが、何かまともでない人ではないかという疑いをかけられざるを得ないありさま」と強く非難した。朝鮮中央通信が4日、報じた。

 金正恩氏は2日に西部地区にある朝鮮人民軍の特殊作戦部隊訓練基地を訪問した際に尹大統領を非難した。国軍の日の演説については、傀儡が抱えている安全保障への不安と焦りを表したものとし、「極度の愚鈍さと無謀さに陥った敵が、われわれの度重なる警告を無視して韓米同盟に対する過度な信心にあふれ、ひいては共和国の主権を侵害する武力使用を企めば、容赦なく核兵器を含むあらゆる攻撃力を使用する」と断言した。

 さらに、核保有国との軍事的衝突で生き残りを願ったり幸運を祈ったりするのは無駄だとして、「そのような状況が来ればソウルと韓国の存続は不可能だろう」と威嚇した。

 金正恩氏が尹大統領を名指しで非難したのは2022年7月の「戦勝節」(朝鮮戦争休戦協定の締結日)の演説以来約2年ぶり。当時の演説では、尹大統領を呼び捨てにして「就任前後のさまざまな機会に吐いた妄言と醜態を正確に記憶している」と罵倒した。

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