▲グラフィックス=ヤン・インソン

 今年の梅雨期間中、韓国気象庁のソウル地域における降水予報(雨が降るという予報)のうち、60%が外れていたことが分かった。天気の不確実性が高まっている状況を考慮に入れたとしても、気象庁が全般的な降水量区間で出した予報すら当たらないのは問題だと指摘されている。

 与党・国民の力所属の林利子(イム・イジャ)議員が2日、今年の梅雨(韓国中部地方基準で6月29日-7月27日)の計29日間にソウルの降水予報と実際の降水量を調査した結果、気象庁は合計27日間雨が降ると予報し、2日間は雨が降らないと予報していたという。この2日間は実際に雨が降らなかった。

 ところが、気象庁が降水予報を出した27日間のうち、16日間(59.3%)は予報が間違っており、11日間(40.7%)は予報が当たっていた。予報が外れた16日間のうち、雨が全く降らなかったり、実際の降水量が予報された最小降水量に達せず、予測区間から外れたりした日は11日間に達した。予報で主に注目する「最大降水量」に比べて実際の降水量が半分以下で、予報の実効性が大幅に低かった日も4日間あった。一方、気象庁の予報値より2倍以上雨が降った日はたった1日だった。つまり、今回の梅雨の予報で、気象庁は全般的に見て「過多の予測」をしていたということになる。

 厳しい残暑を招くほど強く発達したチベット高気圧と北太平洋高気圧の勢力が梅雨期間中に韓半島(朝鮮半島)上空で互いに押し合う形となったため、今夏の梅雨前線は東西に薄く狭い帯状に形成された。雨が降る地域が狭いため、同じソウルでも場所によって降水量の違いが大きかった。

 今年は気象庁が毎日午後に予報を出す「今後数日間のソウルの降水予報」が実際の天気とは大幅に違っていたことが分かった。

 気象庁は今年7月3日に「4-5日の2日間にソウルに30-80ミリメートルの雨が降る」と予報した。ところが、実際に4-5日の2日間に降った量は2-23ミリにとどまった。これは予報した最大降水量の約4分の1だ。このように7月3日から9日までの1週間近く、予報が連続で外れた。つまり、雨がたくさん降ると言ったのに、実際には雨が降ったのが分からないほど少ない量しか降らなかったということだ。気象庁は7月7日に「8日にソウルに最大100ミリ以上の雨が降る」と予報したが、実際は8.5ミリから24.5ミリしか降らなかった。単に「雨の変動性が大きかった」と説明するには、予報と実際の降水量の差があまりにも大きすぎる。

 7月中旬に入ってもこのような「過剰予報」は続いた。気象庁は7月18日に「18-19日の2日間に5-20ミリの雨が降る」と予報したが、実際に降った雨は2ミリ未満だった。19日には「20-21日の2日間に50-120ミリの雨が降る」と予報したが、実際は16-43ミリだった。また、22日にも「22-23日の2日間に50-120ミリの雨が降る」と予報したが、14.5-34ミリにとどまった。逆に、7月16日には「16-18日の3日間に80-120ミリ、多い所では150ミリ以上の雨が降る」と予報していたが、実際には140-274ミリの雨が降った。気象庁はこの時、「過剰予報後に過少予報をした」と指摘された。

 予報が外れていることは降水関連データにも現れている。今年7月の韓国全国における降水の有無の正確度(ACC=気象予報で雨が降った〈3時間で0.1mm以上〉こと、あるいは雨が降らなかったことを正確に当てた割合)は77%で、最近5年間で最も低いことが分かった。ACCは2020年の78.2%から2021年83.2%、2022年83.8%と上昇していたが、それ以降は昨年78.2%、今年は77%と下がり続けている。

パク・サンヒョン記者

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