▲イラスト=UTOIMAGE

 ソウル・江南エリアにあるマンションの敷地内に建つ詩碑の内容が最近物議を醸している。瑞草区盤浦洞のマンション「レミアンポスティージ」にある「永遠のパラダイス-レミアンポスティージ」という石碑だ。「牛眠山の精気を受け漢江の瑞気をはらんだ荘厳な我々の宮廷」「民族の心臓であられる高貴な家族たち」などといったフレーズが刻まれている。これに対し、インターネット上では「高級マンションに住んでいるから高貴だと言いたいのか」「浅はかな文章だ」などの指摘が相次いだ。このマンションはもともと大韓住宅公社によって建てられた団地を2009年に建て替えたもので、今年7月には84平方メートルの物件が43億ウォン(約4億7000万円)で取り引きされていた。

 9月26日に本紙の記者たちがマンションを訪れると、物議を醸した石碑のほかに、同様の詩が刻まれた碑がもう一つあった。住民の大半はこの碑の存在すら知らないか、存在は知っていても内容まではほとんど知らなかった。主婦のイさん(49)は「いい詩だと思っているわけではないが、他人に被害を与えてはいないし、私有地に建てられた石碑を巡って騒ぎすぎだと思う」と話した。一方、10年以上このマンションに住んでいる会社員のチョさん(28)は「石碑は学生時代によく見ていたけれど、詩のフレーズがあまりにも恥ずかしいので撤去してほしいという思いはあった」と明かした。

 マンションを施工したサムスン物産は「2009年の完工当時、再建築組合の決定によって建てられた石碑だ」と説明した。石碑はマンションの完工と入居を記念する目的で建てられたという。「永遠のパラダイス」の詩を書いた詩人のク・ソンダル氏(79)は「20年前に再建築が始まる時に、住民である私が1ウォンももらわずに組合のために書いたものだ」として「今さら騒ぎになるなんて理解できない」と話した。さらに「当時、住民たちに希望を与えるために書いた詩だ」と説明した。

 実はソウル市内のいくつかの再建築マンションには類似の内容の石碑があるという。2019年に入居が始まった江東区高徳洞のマンションにも「夢を見た。マンションの造景の新たな時代を開く夢を」「その夢はいつしか使命となった」などのフレーズが刻まれた碑がある。この碑も再建築組合の決定によって建立された。

キム・ビョングォン記者、アン・ジュンヒョン記者

ホーム TOP