▲イラスト=UTOIMAGE

 イランがイスラエルに空爆攻撃を行う直前に、イスラエルの都市テルアビブで武装した男2人が銃撃テロを起こし、少なくとも7人が死亡、17人がけがをした。イスラエル紙エルサレム・ポストなどが1日(現地時間)、報じた。

 報道によると、1日午後7時ごろテルアビブのヤッファ地区にある軽電鉄エルリッヒ駅で2人の男が銃を乱射し、少なくとも7人が死亡、17人がけがをした。当局によると、武装した男2人は電車の中で銃を乱射し、4人が負傷した。その後電車から降りて路上で民間人に向かって銃撃を続けた。男たちは銃の他に凶器を持って振り回していたという。

 負傷者のうち6人はイチロフ医療センターに搬送され、2人が頭部にけがを負って重体、他の負傷者は重傷だという。また、子どもを含む12人の負傷者がウルフソン医療センターに搬送され、5人が重篤な状態だ。警察の関係者は、容体が深刻な負傷者がいるため死者数が増える可能性があると説明した。

 警察によると、男らはイスラエル人ではなく、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区のヘブロン出身で、市の保安パトロール隊と一般市民が個人の銃で男らを射殺した。男らは「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んでいたことから、当局はこれをテロ事件として捜査を進めている。

 SNSでは、武装した男が銃を乱射する様子や、攻撃された被害者たちが通りに倒れている様子を収めた動画が拡散された。目撃者の一人は当時の状況について「電車に乗っていたら突然外で銃声が聞こえた」「初めは花火かと思っていたが、はるかに深刻な事態が起きていることに気付いた。銃声がたくさん聞こえた」と話した。また「私たちは床に伏せた。泣き叫ぶ人もいた」「地面に倒れて血を流している人もいた」と続けた。現場近くの商店の店主は「人々が押し寄せてきて『テロ攻撃だ』と叫んでいるのを見て、慌ててシャッターを閉めて鍵を掛けた」と話した。

 この銃撃事件は、イランがイスラエルへのミサイル攻撃を開始する直前に発生した。銃撃があってからわずか数分後に空襲を伝えるサイレンが鳴り響き、市民たちは防空壕に駆け込んだ。警察官たちはミサイルが上空を飛び交って空襲警報が鳴り響く中で現場の収拾に当たった。

 イランは1日、イスラエルに約180発のミサイルを撃ち込むという大規模空爆を敢行した。空爆はおよそ1時間にわたって続き、イスラエル全域に空襲警報が発令されて市民が避難したが、大きな被害はなかったという。

イ・ヘジン記者

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