【ソウル聯合ニュース】2022年10月に韓国ソウルの繁華街、梨泰院で起きた雑踏事故で、事故前後の対応が不十分だったとして業務上過失致死傷などの罪に問われた当時の地元警察署長、李林宰(イ・イムジェ)被告に対し、ソウル西部地裁は30日、禁錮3年の実刑判決を言い渡した。

 地裁は「メディアの報道や警察の情報報告などを総合すれば2022年のハロウィーンに梨泰院の傾斜路地には多くの人が集まり、歩行者が互いに押し合って圧迫し(歩行者の)生命、身体に深刻な危険性があると予想することができたと判断される」と指摘した。

 当時、竜山警察署の署長だった李被告はハロウィーンによる人出で事故が予見できたにもかかわらず事故防止対策を立てず、被害を拡大させたとして、23年1月に業務上過失致死傷の罪で起訴された。

 また、同被告はずさんな対応を隠蔽(いんぺい)するため自身が事故現場に到着した時刻について虚偽の記載をするよう職員に指示したほか、国会聴聞会で事故を知った時刻を実際より遅く証言するなどした罪にも問われたが、これらについては無罪が宣告された。

 竜山警察署の関係者では、当時、緊急通報を扱う部署のトップだったソン・ビョンジュ被告には禁錮2年が言い渡された。

 一方、業務上過失致死傷などの罪に問われた地元自治体のトップ、朴熙英(パク・ヒヨン)竜山区長には無罪が言い渡された。求刑は懲役7年だった。

 22年10月29日に発生した雑踏事故では159人が死亡した。 

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