▲韓国海軍は2020年7月12日、済州海軍基地において209型潜水艦の水中作戦と乗組員らの生活をメディアに初めて公開した。/韓国海軍

 韓国海軍の潜水艦乗組員の半数以上が退職などの理由で潜水艦を離れ、戦力の損失が加速しているという指摘がなされた。韓国海軍の潜水艦乗組員は全員が将校・下士官だが、その乗組員がつらい勤務環境のせいで軍を離れたり水上艦もしくは陸上での勤務を選んだりしているのだ。

 進歩(革新)系最大野党「共に民主党」所属で韓国国会の国防委員を務める許栄(ホ・ヨン)議員が23日に韓国海軍から受領した資料によると、2019年から今年9月までの間に、潜水艦乗組員として養成された750人のうち、56%に達する421人が退職などによって流出したという。海軍将校・下士官として任官した後、潜水艦乗組員に志願して関連教育を受けた人員のうち、潜水艦乗組員の資格を維持せずに他のパートで軍隊生活を続けたり、軍自体から離れたりした人員を全て合わせた数字だ。潜水艦乗り組みの資格を有する下士官の数も、21年をピークに減少しつつある。21年の時点では1260人に達していたが、24年には1152人に減った。韓国海軍の関係者は「潜水艦乗組員は全員が将校・下士官で、事前に人事所要を把握して追加の乗組員を養成している」とし「現在、潜水艦乗組員の充足率は100%で、運用および作戦遂行に支障はない」と語った。

 だが、潜水艦乗組員を長期的に維持しようと思ったら現在よりも破格の待遇改善が必要、という指摘もある。潜水艦乗組員は勤務の特性上、閉鎖された空間で生活し、外部と連絡が途絶するなど、劣悪な条件での服務が避けられない。韓国軍は現在、潜水艦乗り組み奨励手当などを支給しているが、これを増額する必要があるというわけだ。現在、潜水艦乗り組み奨励手当は3年以上7年未満で月に30万ウォン(現在のレートで約3万2000円。以下同じ)、7年以上10年未満で月に40万ウォン(約4万3000円)、10年以上勤務したときは月に50万ウォン(約5万4000円)という水準だ。

 許議員は「劣悪な服務条件を改善するため、各種手当の引き上げなど体感し得る経済的報奨

ヤン・ジホ記者

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