米時事週刊誌ニューズウィークが9月18日に発表した「2025世界最高専門病院」と題する評価で、韓国国内の病院3カ所ががん分野でトップ10に選ばれた。医療界では「専攻医の離脱の影響にもかかわらず、韓国医療が再び世界的に高い評価を受けた」と感想を述べた。

 同日、サムスン・ソウル病院がん病院は「世界最高専門病院」3位にのし上がった。昨年の5位から2ランク上がり、「世界3大がん病院」に選ばれたのだ。1位と2位は、米国のMDアンダーソンがんセンター、メモリアル・スローンケタリングがんセンターがそれぞれ占めた。この二つの病院ががん治療を専門とする病院であることを考慮すると、総合病院の中ではサムスン・ソウル病院のがん治療が最も優れているというわけだ。がん分野の評価では、サムスン・ソウル病院のほか、ソウル峨山病院(5位)、ソウル大学病院(8位)も「トップ10」にランクインした。サムスン・ソウル病院がん病院のイ・ウヨン院長は「米国を除いて単一国家で10位内に3カ所が含まれたということは本当にものすごい成果」とし「診療の質と臨床、研究、教育共に良い評価を受けた」と話した。サムスン・ソウル病院は、消化器(6位)、泌尿器(9位)、内分泌(14位)、神経(16位)、呼吸器内科(23位)、整形外科(39位)、心臓(64位)の分野でも100位内に名を連ねた。

 韓国国内の大手病院は、がん以外の分野でも頭角を現した。ソウル峨山病院は内分泌(3位)、消化器(4位)、泌尿器・がん(5位)の4分野で世界5位圏内に入った。ソウル峨山病院以外に四つ以上の分野で5位圏内に名を連ねたのは、米国メイヨークリニック、クリーブランドクリニック、マサチューセッツ総合病院、ジョンズ・ホプキンズ病院とドイツのシャリテ病院の5カ所に過ぎない。

 医療界では、韓国国内の病院が世界的に高い評価を受けているのは、新技術の素早い導入と優れた医療スタッフの技術力が合わさった結果だと分析する。サムスン・ソウル病院は2008年、単一建物としてはアジア最大規模のがん病院をオープンし、15年には米国、日本、英国、ドイツなど一部の先進国だけで行われていた陽子線治療を、韓国の民間病院として初めて披露した。ソウル峨山病院心臓病院は2010年、韓国で初めて「大動脈弁置換術」を実施した。大動脈の弁が狭くなることで正常に機能できなくなった患者に「開胸手術」の代わりに最小切開で人工弁を挿入する方法だ。年間300件以上実施し、成功率(99%)も世界的な水準を誇っている。

 今回の評価で、ソウル大学病院も10分野で100位内に名を連ねた。がん(8位)をはじめ、泌尿器(4位)、内分泌(5位)、小児(10位)などが上位圏に選ばれた。セブランス病院は九つの分野で100位内に入った。整形外科(10位)、内分泌(12位)、神経外科(15位)などが高い評価を受けた。セブランス病院のイ・ガンヨン院長は「韓国医療が海外医療に付いていくのにとどまらず、新しい治療法を多く開発して世界の中心としてのし上がっている」と述べた。ソウル聖母病院は、内分泌(10位)、消化器(15位)などを含め、五つの分野が100位圏に入った。

 ニューズウィークは今回の評価のため、ドイツのグローバル・マーケティング調査会社である「スタティスタ」に依頼し、世界30カ国の医療スタッフ数万人を対象にアンケート調査を行った。主要国の医療専門家たちも、韓国の医療人材や技術、インフラを最高レベルと評価したというわけだ。韓国国内の病院は6月、ニューズウィークがアジア・太平洋地域の専門病院を対象に発表した評価順位でも、全九つの分野のうち、がん、呼吸器、心臓内科、内分泌、呼吸器、整形外科、小児科の七つの分野で1位を占めた。

 韓国医療の優れた人材と技術、インフラが認められたことで、海外から訪れる患者数も増えている。昨年、韓国を訪れた外国人患者数は60万5768人と、初めて60万人を突破した。大手の病院では重症、高危険度の外国人患者も治療を受けている。ソウル峨山病院のパク・スンイル院長は「昨年だけで120カ国、約1万9000人の外国人患者がソウル峨山病院で診療と手術を受けた」とし「海外の患者だけでなく、海外の医師たちもがんや臓器移植など、重症疾患の治療のノウハウを学ぶために訪問を重ねている」と話した。

オ・ギョンムク記者

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