昨年、韓国の健康保険を利用して診療を受けた中国人が255万人に上ることが分かった。

 韓国与党「国民の力」の金美愛(キム・ミエ)議員が19日、健康保険公団から入手した資料によると、昨年韓国の健康保険を利用して診療を受けた外国人は計418万5439人だった。外国人の診療のために給付された金額は総額1兆7206億ウォン(約1850億円)だった。

 このうち人数・金額とも中国人が圧倒的に多かった。韓国の健康保険を利用した外国人418万人のうち、61.1%に当たる255万人が中国人だった。また、金額で見ると、健康保険の支出額1兆7206億ウォンのうち68.6%に当たる1兆1809億ウォンが中国人の診療に使われた。

 2位はベトナム(27万人、817億ウォン)、3位は米国(19万人、837億ウォン)、4位はウズベキスタン(14万人、516億ウォン)、5位はロシア(9万人、342億ウォン)だった。

 韓国の健康保険を利用する外国人のうち、中国人が人数・金額で圧倒的過半数を占める現象はここ数年続いている。2019年には診療を受けた外国人347万人のうち、中国人が223万人(64.2%)、支出額1兆1860億ウォンのうち中国人が8453億ウォン(71.3%)を占めた。

 韓国の健保公団が中国人の診療のために支出した給付金の額は▲2019年8453億ウォン▲20年8667億ウォン▲21年9882億ウォン▲22年1兆1235億ウォン▲23年1兆1809億ウォン-と増加の一途をたどっている。

 中国人が昨年利用した診療科目は、人数基準で見ると内科・整形外科・耳鼻咽喉科・眼科・皮膚科の順で、金額基準では内科・一般医・整形外科・外科・産婦人科の順だった。

 このうち内科の場合、53万3206人の中国人が診療を受け、韓国の健保公団は総額2835億4338万ウォンを給付金として支出した。1人当たりの給付額は平均53万1770ウォンだ。

 金美愛議員は「健康保険公団は、韓国人と外国人の間で逆差別が発生しないようモニタリングを強化するとともに、関連の政策を点検すべきだと考える」とした上で「医療スタッフと患者間のコミュニケーション問題を改善する方策も検討しなければならない」と指摘した。

シン・ギョンヒ記者

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