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南北軍事合意破棄で「緊張高まった」 開かれた対話に重点=国連軍副司令官
【ソウル聯合ニュース】朝鮮戦争の休戦協定を維持・管理する在韓国連軍司令部のマコーレー副司令官はこのほど、韓国・ソウル市内のホテルで聯合ニュースのインタビューに応じ、韓国と北朝鮮の緊張緩和のため2018年に結ばれた南北軍事合意の破棄以降、朝鮮半島でさまざまな事件が発生し、緊張が高まったとして懸念を示した。
北朝鮮は昨年11月に南北軍事合意の全面破棄を宣言し、軍事偵察衛星やミサイルの発射、ごみをぶら下げた風船の散布、全地球測位システム(GPS)への妨害電波発信などの挑発を続けてきた。
韓国政府も今年6月に南北軍事合意の効力を停止し、ごみ風船による挑発に対抗して南北軍事境界線付近で拡声器を使った対北朝鮮宣伝放送を行っている。
マコーレー氏は南北軍事合意の破棄後に発生した事件の一部を休戦協定違反と見なして調査したと明らかにしたが、具体的な調査対象と結果については言及しなかった。
国連軍司令部は6月、北朝鮮による軍事境界線(MDL)侵犯や韓国の対北朝鮮宣伝放送など、境界地域で起きた事案を調査中だと明らかにしている。
マコーレー氏は、朝鮮半島の軍事的緊張緩和のために「開かれた対話に重点を置いている」とし、「休戦協定維持のためには全ての当事者が自身の責任を理解し、自身がどのような行動をしたのか認識することが重要だ」と述べた。
国連軍司令部が北朝鮮軍と意思疎通するための代表的なチャンネルとして、板門店の南側地域に設置されたピンク色の電話機、通称「ピンクホン」がある。この電話機は北側の板門閣に置かれた電話機と直通でつながっている。
マコーレー氏は現在もピンクホンを通じた北朝鮮との意思疎通が維持されているとし、「われわれは必要な時にコミュニケーションできる」と述べた。
また、国連は朝鮮半島内の緊張が高まらないよう、開かれた対話の場を設けられるよう常に準備ができていると強調した。
昨年7月に在韓米軍の兵士が韓国側から軍事境界線を越えて北朝鮮に入った事件により中断していた、板門店の共同警備区域(JSA)の見学ツアー再開にも肯定的な反応を示し、地方自治体と協力してより多くの人々に開放できる方法を模索すると述べた。
昨年12月に就任したカナダ出身のマコーレー氏は、米軍出身者以外では4人目の国連軍司令部副司令官だ。
カナダ陸軍第5師団長を経て中東やエジプト、西アジアなどを担当する米中央軍で作戦次長として勤務した。韓国での服務は初めて。
マコーレー氏は「若手将校時代に韓国で起こったこと(朝鮮戦争)を学んだ。カナダと多くの国の軍人がよく知らない国のために協力した」とし、「現在も続く国連軍司令部の参加国18カ国の献身は、韓国が彼らにとってどれほど重要かを示している」と説明した。
さらに、国連は韓国人と朝鮮半島の安全を守ってきたとし、変化する状況の中でも引き続きこのような姿を見せるだろうと述べた。