▲イラスト=UTOIMAGE

 【NEWSIS】「超強力な台風」ヤギ(台風11号)がベトナムを直撃し、少なくとも71人が死亡あるいは行方不明になっていることが分かった。

 ベトナム当局は9日(現地時間)、台風11号によって同日までに49人が死亡、22人が行方不明になっている発表した。

 VNエクスプレスなど現地メディアによると、同日午前10時ごろ、ベトナム北部のフート省では同エリアで最大の川「ホン川」にかかるポンチャウ橋が崩落し、車10台とバイク2台が川に転落した。

 救助当局が現場で3人を救助して病院に搬送したが、車に乗っていた人など少なくとも13人が行方不明になっている。

 当時の状況が映った動画を見ると、運転手が車を止める間もなく橋の前方が崩れ落ち、トラックが川に転落している。トラックのすぐ後ろを走っていたバイクは、かろうじて事故を免れた。

 事故当時バイクで橋を渡っていたウンウイェン・ミン・ハイさんは「転落する時はとても怖かった。なんとか死を免れた。泳げないので死ぬかと思った」「転落する瞬間、本能的にバイクをギュッと握った。幸いバイクが橋脚のところに落ちたので助かった」と話した。

 政府は急いで現場に救助隊員を派遣するよう指示し、現場では行方不明者の捜索が続いている。また、他の橋が崩壊するリスクもあるため、フート省をはじめイェンバイ省、トゥエンクアン省などにある九つの橋について、車両の進入を統制した。

 当局は台風の影響でホン川の水位が上がり、急流が発生して川底の地形が変わったために橋が崩落したと推定している。正確な事故の原因は調査中だ。

 同日、ベトナム北部のカオバン省でも乗客など20人を乗せたバスが土砂崩れによって発生した急流に飲み込まれ、4人が死亡した。1人は救助されたが残る15人は行方不明のままだ。

 台風11号は過去30年にベトナムに上陸した台風の中で最も勢力の強い台風とされている。首都ハノイを通過した後、ベトナム北西部で熱帯低気圧に変わって勢力が弱まったが、現在まで暴風雨による被害が続いている。

 ベトナム当局は、これまでの豪雨の影響で洪水や土砂崩れが発生する恐れがあるとして、安全を確保するよう呼び掛けている。

パク・ウンヨン記者

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