▲イラスト=UTOIMAGE

 米国で、20代の実の娘に対するストーカー行為を続けていた50代の男が、娘を殺害して海外に逃亡した。米CNNなどが8日(現地時間)、報じた。

 報道によると、米国検察は先ごろ、ユタ州トゥーイル郡に住むヘクタ・ラモン・マルティネス・アヤラ容疑者(54)を殺人などの疑いで訴追し、身柄確保に乗り出した。マルティネス容疑者は7月31日、自宅で娘のマルベヤ・マルティネスさん(25)の首を絞めて殺害し、海外に逃亡した疑いが持たれている。

 起訴状によると、被害者のマルベヤさんは父親のマルティネス容疑者と同居しており、父親の脅迫的な携帯メールや監視などに常に悩まされていた。これを避けるために数日間ホテルに滞在していたが、その後自宅に戻ったところ悲劇が起きた。検察は「マルティネス容疑者は娘に対する執着が徐々にひどくなり、娘をコントロールしようとしていた」「娘に送ったメールは父親というより嫉妬深い恋人のようだった」と説明した。

 マルティネス容疑者のストーカー行為は今年に入って一層ひどくなったという。7月中旬にはマルベヤさんが海外に行っている間にマルベヤさんの車に位置追跡装置を設置していたことが分かった。事件の二日前にはこの装置を利用してマルベヤさんが恋人と一緒にいることを突き止めた。検察はまた、捜査中にマルティネス容疑者の部屋からマルベヤさんの下着の入ったかばんを発見した。

 捜査当局は先月1日、マルベヤさんの遺体が自宅の寝室で発見された後、マルティネス容疑者の追跡を開始した。しかしマルティネス容疑者はすでにテキサスに移動し、双子の弟の身分証を使って国境を越えていた。マルティネス容疑者は事件直後、弟に「俺は大きな過ちを犯した。絶対に許されない罪だ。あまりにも怖くてどうしたらいいのか分からない。もう二度と戻っては来られないだろう」とメッセージを送っていた。

 亡くなったマルベヤさんは今年1月からユタ州ソルトレイク郡の保安官室で矯正担当の保安官代理として働いていた。保安官室は先月5日、マルベヤさんの死を公表し「マルベヤは私たち保安官室にとって献身的で欠かせない人材だった。地域社会のために奉仕するという情熱を見せてくれた」と哀悼の意を表した。

ムン・ジヨン記者

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