▲国民の力・韓東勲代表と共に民主・李在明代表。9月1日撮影。NEWSIS

 韓国の進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の陳声準(チン・ソンジュン)政策委議長と、同じく進歩系の野党「祖国革新党」の曺国(チョ・グク)代表が、保守系与党「国民の力」の韓東勲(ハン・ドンフン)代表の身長や外見などを中傷の素材にするなど、相手党の代表に対する野党側の人身攻撃のレベルは度を越しているとの指摘が出ている。

 陳議長は今月6日、金於俊(キム・オジュン)氏のユーチューブ配信動画に登場し、金氏の「韓東勲代表の身長は本当に180センチか」という質問に対して「あの日も背を高くする靴みたいなのを履いてたようだ」と答えた。客席からは笑い声が上がった。今月1日に韓代表と民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表が与野党代表会談を行った際、自分が政策委議長の身分で陪席した逸話を伝えたのだ。

 陳議長は「私が見たときは(韓代表の靴は)政治家の履くものとしては非常に派手な靴だった。褐色の靴だったが、バックルだといって一つ、金属の装飾が二つも付いている」「一つ付いてるのでも気まずいのに、公然と格好付けてるみたいじゃないか。靴は本当に派手だった」と語った。その上で陳議長は「(韓代表と)近くで握手を交わし、顔を見たのは初めてだったが、ちょっとエイリアンを見ているような印象だった」「顔つきや表情がちょっと、穏やかで自然な感じではなく、かなり取り繕っているという思いを抱き、ぎごちなく感じてちょっと気味が悪かった」と語った。金氏は「ちょっと作為的でしょう」と相づちを打ちながらしきりに笑った。

 この配信動画には祖国革新党の曺国代表も出演した。やはり、金氏が「初めて韓代表と、開会する日に直接お会いしたではないか」と切り出し「韓代表は(身長が)180ですよね」と尋ねた。今月2日に行われた第22代国会開会式に先立って、韓代表と曺代表など与野党代表が一緒に禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長を表敬訪問したことに言及したのだ。

 これに曺代表は「私は、細かい論評はあれだけど、一言だけ言うと印象は、人がちょっと薄いなとだけ」と答え、金氏などは再び笑った。曺代表は「私は身長181センチだが、私と韓代表の身長は同じだという。しきりに(韓代表が)180だと言っているので、私が申し上げる」「(国会議長の表敬訪問の)写真で見ると確実に差がある」と語った。さらに、金氏の配信では「崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長の公式プロフィル上の身長は179センチ」だとして、今月5日に崔泰源・大韓商工会議所会長が国会を訪れて韓代表や曺代表など与野党の代表をそれぞれ表敬し、並んで立って握手をしたときの身長の写真を、互いに比較することもあった。

 国民の力は「相手党の代表に向かって外見の中傷、民主党や祖国革新党の低劣な素顔」だとして直ちに謝罪を要求した。

 国民の力のシン・ジュホ常勤副スポークスマンは9日に論評で「類は友を呼ぶというが、野党側の中心的な政治家らが、品位など全く見当たらない言辞を用いた。相手党の代表の外見品評を続けて嘲弄(ちょうろう)するかのように笑う行為は、最低限の礼儀すら備えていない、民主党と祖国革新党の低劣な素顔」だとし「民主党の政策の目標と主眼点は韓国国民の暮らしを改善することではなく、相手党に対する侮蔑と嘲弄、外見品評という話か」と批判した。

 シン副スポークスマンは「国民が食べていく問題を解決する政策を開発するのにも時間が足りない。そして政治攻勢をするにしても程度があるはず」とし「ぞんざいな言葉を浴びせる暇があるのなら、大勢の少額投資者が望んでいる金融投資所得税問題から解決しようと努力してもらいたい。陳議長と曺代表はレベルの低い中傷発言を行ったことについて、韓代表と韓国国民に丁重に謝罪すべき」とコメントした。

朴国熙(パク・ククヒ)記者

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