▲写真=UTOIMAGE

 ミス・ユニバース・シンガポール(MUS)選抜大会で、トランスジェンダーの既婚女性が決勝に進出し、話題を集めている。この女性は「軍隊で知り合った夫が一緒にいてくれたおかげ」と心境を明かした。

 ストレーツ・タイムズなど海外メディアが3日(現地時間)に報じた。それによると、今年のMUSのファイナリスト15人は先月末に確定した。当初この大会に出場できるのは18歳から28歳までの未婚女性に限られていたが、今年から年齢と婚姻歴に関する制限が撤廃された。そのおかげで未婚のシングルマザーや60代の女性など異色の経歴を持つ参加者が大勢登場した。

 中でも特に注目を集めたのは、同大会の70年の歴史上初となる既婚のトランスジェンダー女性、カトリーシャ・ザイリアさん(33)だ。180センチの高身長に整った目鼻立ちで決勝のステージに上がることになった。ザイリアさんは昨年、タイのパタヤで開催された世界最大のトランスウーマンによるビューティーコンテスト「ミス・インターナショナル・クイーン大会」で準優勝しており、すでにミスコンでの受賞歴がある。

 男性だったザイリアさんが性転換手術を受けたのは2017年。その後、結婚して家庭を持ち、新しい人生を歩むことになった。ザイリアさんは「軍隊にいた20歳のとき、今の夫と知り合った。夫は私が男性から女性に変わるまで、ずっと一緒にいてくれた」と夫への感謝を口にした。

 さらに「MUSは私の人生、闘争、失敗と差別に立ち向かうこと、トランス女性として成功するための夢をどうかなえているのかについて、皆さんに知ってもらういいチャンス」だとして「私がシンガポールを代表して世界の舞台に立つ初のトランス女性になれたら、どんなに素晴らしいでしょう。ひょっとしたらアジアを代表する初のトランス女性になるかもしれない」と話した。

 ミス・ユニバース側は2012年からトランスジェンダーの大会参加を認めている。初の参加者は2018年、ミス・ユニバース・スペイン大会に登場した。最近ではさまざまな規定を大幅に緩和しており、トランス女性の参加が増えている。昨年7月に行われたオランダ大会ではトランスジェンダーのリッキー・コレさん(23)が、同年10月のポルトガル大会では客室乗務員のトランスジェンダー、マリナ・マチェーテさん(29)が優勝した。

ムン・ジヨン記者

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