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尹大統領 日米の新政権発足後も「韓米日の協力体制変わらず」
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は29日、ソウル・竜山の大統領室で開いた国政に関する記者会見で、米国と日本での新政権発足後の韓米日協力の方向性に関する質問に対し「公式の外交文書により持続可能な効力が引き続き認められる」として、昨年8月に米ワシントン近郊の大統領山荘キャンプデービッドで行われた韓米日首脳会談で確認した韓米日協力体制は「指導者の変更があっても変わらない」と述べた。
尹大統領は「キャンプデービッド協力体制はインド太平洋地域やグローバル経済・安全保障において非常に重要だ」とし、「韓米日3カ国にとっても非常に利益になる」と強調した。
来月の自民党総裁選への不出馬を表明した岸田文雄首相の訪韓については「まだ確定していない」としながらも、「岸田首相が訪韓することになればいつでも歓迎する」と述べた。その上で「どの指導者が国政を担っても、韓日間で未来のための協力とシナジーが引き続き維持されるようにしていこうと話したい」と語った。
米大統領選後に北朝鮮核問題に対する米国の立場が変わる可能性があるかとの質問には、「米国が北の非核化(拒否)を容認し、核拡散防止条約(NPT)に違反する行為を受け入れるとは決して思わない」と強調。これまでの米国の立場や戦略にも完全に反するとしながら、米国の立場が変われば世界的なNPT体制が崩壊し、北東アジアの核安保が深刻に脅かされることになるとして否定的な見方を示した。加えて、「韓米一体型」の拡大抑止は韓米同盟をアップグレードしながらますます堅固になり、問題なく稼働していると述べた。
続いて、独立運動に関する遺物や資料を保存・展示する独立記念館(忠清南道天安市)の館長人事を巡り、日本による植民地支配を美化する「ニューライト(新保守)」系とされる金亨錫(キム・ヒョンソク)氏が任命されたことについては、金氏とは全く面識がないとして、独立記念館長推薦委員会が国家報勲部長官に推薦した3人のうち、長官が選んだ候補を任命したと明らかにした。
日本の植民地支配からの解放記念日「光復節」(8月15日)の演説で言及した「反国家勢力」に関しては、「スパイ活動をしたり、国家機密を流出させたり、北の政権に追従しながら韓国のアイデンティティーを全面的に否定したりする人々を指す」と説明した。
この演説で発表した新たな南北統一構想「統一ドクトリン」については「自由主義体制とは、戦争を防がなければならない場合以外には侵略戦争を遂行しないということが本質」とし、「新たに打ち出したことではなく、われわれの憲法に忠実な統一観を持とうという話」と強調した。