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 韓国で今年、小・中・高校の児童・生徒と教諭196人が「ディープフェイクによる性犯罪」の被害に遭ったと教育当局に届け出ていたことが分かった。教育部(省に相当)は児童・生徒と教諭の被害は深刻な状況にあるとみて、タスクフォース(TF)を設けて対応に乗り出した。

 教育部の呉碩煥(オ・ソクファン)次官は28日、政府世宗庁舎で「ディープフェイク懸案関連緊急ブリーフィング」を開き、被害の緊急調査現況を発表した。それによると、17の市・道教育庁に今年1月から今月27日まで届出があった被害者は196人に達したとのことだ。

 児童・生徒は186人で、中学生が100人と最も多く、高校生は78人だった。小学生も8人が被害を受けた。教諭は10人だった。このうち179件は現在、警察が捜査中だ。

 教育部は26日、全国の各学校に「ディープフェイクによる性犯罪対応案」という案内文を緊急配布した。ディープフェイクは好奇心から来るいたずらなどではなく、処罰の対象だという点を明確に知らせたものだ。教育部関係者は同日のブリーフィングで、「ディープフェイクは非常に故意的な『サイバー学校暴力』で、加害児童・生徒は学校暴力予防法上の最高レベルの懲戒処分である退学処分になる可能性もある」と明らかにした。

 政府は「学校ディープフェイク対応緊急専門担当組織(TF)」も設置した。TFは毎週学校に届け出られたディープフェイク被害現況を調査し、被害児童・生徒・教諭に心理治療や法律相談などを提供する。教育部関係者は「既に流布されているディープフェイクによる性犯罪物は女性家族部や放送通信審議委員会などと協力して速やかに削除するようにする」と述べた。

表泰俊(ピョ・テジュン)記者

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