▲写真=UTOIMAGE

 「クナイ、手裏剣、つるはし投げ」「投げる武器の購入方法」

 あるYouTubeチャンネルに、このようなタイトルの動画が何本もアップされていた。おもちゃの手裏剣を力いっぱい投げて木の中心に次々と命中させる動画は再生回数349万回に達していた。クナイ(忍者が使う鋭利な武器)を投げる動画は再生回数158万回だった。この動画には「片手でクナイをくるくる回して投げる姿がかっこいい」といったコメントが寄せられていた。しかし、これを見た保護者の間では、「子どもたちが動画を見てまねしないか心配だ」という反応が出ている。

 標的に向かって投げて遊ぶ「投げるおもちゃ」がインターネットのショッピングサイトで簡単に手に入るようになり、保護者らの懸念が高まっている。おもちゃとは言っても、先の部分は鋭いステンレス製になっている。投げる力が強いほど標的に深く刺さる。人間に向かって投げれば大けがを負わせる恐れもある。

 幼い子どもたちがこのような投げるおもちゃでけがをして病院に運ばれたケースもある。2016年5月には中国の小学校で、12歳の女子児童の頭に男子児童の投げたおもちゃの刃が刺さり、病院に搬送された。女子児童は頭に刺さった刃を抜くために手術を受けた。当時、女子児童の治療に当たった医療スタッフは「刃があと少し深く入っていたら死亡していたかもしれない」と話した。2021年には、7歳の男児が自宅リビングで遊んでいた際、プラスチック製のおもちゃのクナイが右目に刺さり、病院で治療を受けた。

 法的には、刃渡りが15センチ以上であれば刃物や剣に分類され、規制の対象となる。しかしおもちゃの場合は刃が短く、とがっているのも一部分だけのため、厳格な規制を受けない。専門家らは、一般のおもちゃであってもけがのリスクがある場合はもう少し厳しい規制が必要だと指摘する。高麗サイバー大学警察学科のイ・ユンホ教授は「一定の年齢に達していない場合、保護者の同意がなければ購入できないようにすべきだ」と指摘した。

オ・ユジン記者

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