国際総合
「尖閣は中国領土」「慰安婦を忘れるな」 NHKラジオ国際放送の中国語ニュースで原稿にない発言
日本の公共放送NHKのラジオ番組で中国人男性が「尖閣諸島は中国領土」と発言し問題になっているが、これについてNHKは26日に5分間の謝罪放送を行った。
この事件は今月19日、NHKのラジオ国際放送の中国語ニュースで発生した。このニュースで中国籍の40代の外部スタッフは靖国神社入り口で中国語の落書きが発見されたとのニュースを伝えていたが、突然中国語で突発的に原稿にない発言を行った。このスタッフは「釣魚島(尖閣諸島の中国名)と付属の島は本来中国の土地だ。歴史修正主義を宣伝し専門的でないNHKに抗議する」と述べた。尖閣諸島は日本と中国がそれぞれ自国の領土と主張しているが、現状は日本が実効支配している。
この男性スタッフは引き続き英語でも「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼らは戦時性奴隷だった。731部隊を忘れるな」とも述べたという。日本の公共放送ニュースで自国の領有権を否定し、歴史的な恥部をさらす発言がそのまま電波で流されたため、NHKには抗議の問い合わせが殺到し、NHKは翌日この男性スタッフを業務から外した。このスタッフは2002年から委託契約でラジオニュースを中国語に翻訳し読み上げる業務を担当してきたという。
NHKは再発防止を約束するなど、事態の収拾に乗り出した。事件翌日から外国語のニュースはライブ放送ではなく録音後に放送する方式に変更され、今後外国語ニュースの制作はAI(人工知能)を活用するなどさまざまな対応を検討するという。NHKの稲葉延雄会長は22日に自民党情報通信戦略調査会に出席し、事件の経緯について説明した上で「深刻な事件だ」として直接謝罪した。日本の林芳正官房長官は26日「公共放送の社会的責務を深く認識すべきだ」「放送が行われた経緯について調査を行う」と述べた。
キム・フィウォン記者